5月に読んだ本、簡単なまとめ。

1、本の本 夢眠ねむ

この本の中にも登場する下北沢の「本屋B&B」に、この前はじめて行ってきた。選書のセンスといい、地下にある静かな雰囲気といい、なにからなにまで最高の本屋だった。あの空間に住みたいぐらい。近いうちにこの本でも紹介されていた荻窪にある「本屋Title」にも行こうと思う。「本屋Title」の店主の方が書かれた『本屋、はじめました』も、面白いのでおすすめ。本に対する愛情と信頼が文章からひしひしと伝わってくる。

2、よこまち余話 木内昇

読み終わったあとに、ぼやっとして、「あれはなんだったんだろう」とついつい、もう一度最初から読み直してしまった。全体的に捉えどころがなくて、余白が多くて、その余白を自分なりに解釈する時間が楽しかった。個人的には、この小説のような現実と別の世界がつながっているみたいな話が好物。

3、戦場のコックたち 深緑野分

二段組の小説を久しぶりに読んだ。戦場で起こる謎ときが中心。なので、そこまで残酷なシーンはないのだけど、それでも心が痛むシーンはある。強く思ったのは、戦争に勝者はいないということ。誰かが勝てば、誰かが負ける。そして、勝った方にも負けた方にも傷は残る。

4、漂砂のうたう 木内昇

主人公にいたく共感した。自分が必要とされていないと思うのは辛い。けど、それはただの思い込みということもある。人には、なにかしらの長所がかならずあると思うのだけど、どうだろう。最近、日本的なものに再び興味が出てきた。昔、司馬遼太郎ばっか読んでいた時期があったのだけど、また歴史小説を読んでみようかな。詳しい感想は下に書きました。

5、恋する小倉百人一首 阿刀田高

小学生のころ、必死に覚えた記憶のある百人一首。案外、記憶が残っているものだ。面白かったのは、地名が句の中にたびたび出てくるのだけど(富士の山とか逢坂とか)、実際に行っておらず、想像で書いたものも多いということ。あと驚いたのは、言葉の意味を正しく知らなくても、なんとなく情景を浮かべることが出来るということ。これは、自分が日本人だからなのだろうか。崇徳院が詠んだ「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ」が好き。ちなみにこの本を手にしたのは映画「ちはやふる」を見た影響。

6、マカン・マラン 古内一絵

こんなカフェがあったら、行ってみたいなと心底思う。めちゃめちゃ癒された。詳しい感想は下に書きました。


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