だし巻き卵_2

だし巻き卵 at日本橋

場所は、日本橋。時間は、昼時。

会社員が空腹を満たすために、街をさまようなかをすり抜け、ぼくらは「はんなり屋」に向かった。

このお店では、だし巻き卵の定食が人気とのこと。

入り口はこんな感じ。

すこし格式が高そうで躊躇するが、意を決してのれんをくぐり、ほんのり暗い階段をのぼる。

一番上までのぼりきり、引き戸を開けると、こぢんまりとしていて上品な空間がお目見えした。

ぼくらは、早速、お昼のセット(1,100円)を頼む。

カウンターの向こうに目をやると、板前さんたちがテキパキと働いている。

頼んでからものの数分も経たぬうちに、お盆が運ばれてきた。

(だし巻き、おばんざい三種、白ご飯、漬物、赤出汁)

だし巻き卵が中央にドーンと鎮座しているのは、とても新鮮。

鮮やかな黄色が地味になりがちな和食のラインナップのなかで映える。

だし巻き卵を箸で一口サイズに切り分け、口に運ぶと、京風の上品な出汁がジュワッと染み出る。

卵の甘みも相まって、二重に舌を喜ばせること請け合い。

さらに、添えてある大根おろしとだし巻きを一緒に口にすれば、なんとも雅である。

だし巻き卵、シンプルだけど奥が深い。脇役どころか、充分主役になれる逸材。

小鉢やみそ汁も交互にいただきながら、完食。

和食を食していると、自分は日本人なんだなと改めて思う。

そのあと、コレド室町を冷やかし、三越を冷やかし、友達が事前に調べてくれていた「コーヒービーン&ティーリーフ」にたどり着く。

ぼくは、カフェラテを飲みながら、友達とよもやま話。

カウンター席で話していたのだけど、夕方近くになって店員さんが、ブラインドを上げたので、通りから丸見えに。

堂々としていればいいものの、すこしソワソワしてしまう(こういうとき、陰な性格が出てしまう)

いつしかカフェの窓際で普通に振る舞える人間になれるのだろうか。

あのだし巻き卵のように堂々と。



#エッセイ #食事 #日記 #グルメ

Twitter:@hijikatakata21

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