ゆるめる時間
この土日は、天から地へとフリーフォールのような週末だった。
土日は二人の結婚式を挙げたホテルへとリフレッシュ旅行ということで、我が子ちゃんも初の遠出。天気は晴天。散歩したり、美味しいご飯をお腹いっぱい食べたり、温泉も楽しめ、「いい〜気持ち〜♩」と心も体もゆるんでいった。もちろん、多少のうっかりミスもあったけど、なんとか乗り切り、総じて、良い旅行だった。
しかし、旅は家につくまでが旅。
東京までついて、そこから家に帰る電車の中。乗り換えした電車で、夫が『あ、さっきの電車にリュック忘れた!!』となり、3人で電車を飛び降り、駅の事務室を探しうろうろ。
なんとか物の追跡もできて、幸いにも近場の駅で止めておくことができたので、そこに取りに行き、『これで安心』と思った矢先、今度は帰る電車が止まってしまっていて動かない。泣き面に蜂。
「(夫が)忘れ物しなかったら、こんなことなってなかったのに〜・・」
と、内心思った。疲れていたところに、ちょっとしたトラブルや食い違い・すれ違いが起こると、わたしは、瞬間トゲが出てきてしまうところがある。口には出さずとも顔や態度で表してしまう。でも、今回はこらえた。夫本人が一番心配だったろうし、申し訳ないと思ってるだろうし・・・と思えたから。
我ながら成長した、と思っていたのだけど。これだけ、はっきりしたトラブルに巻き込まれる中で、ここまで落ち着いて来れたのに、最後の最後。駅で、エレベーターを降りる階をミスった夫に対して、『もう・・・!!』と明らかなガッカリと苛立ちと、非難の目と声を向けてしまった。
振替輸送でいつもとは違う経路で着いた駅は、自宅からは離れた慣れない駅。エレベーターに乗って、地上出口に出るはずが、なぜか夫が自信満々で(?)地下一階で降りてしまったのだ。わたしは、『え、ここだっけ?』と言いながら、付いてエレベーターを出る。夫のただの勘違いで、無駄にエレベーターを一本無駄にしてしまった。
わたしの苛立ちに対し、『ごめん・・!』と、これまた苛立ち含みの夫の謝罪。
二人とも最後の最後に、「出ちゃったな」、と思ってたと思う。
旅のリフレッシュも全て消費し切った時間になってしまって、行った時より疲れて帰ってくるという、まあトラブルに見舞われた一日になってしまった。
こんな日はとてもわかりやすい“イライラさせられた日”。でも、この一連の渦中にいる中、ふっと引いてみたときに「なんだか最近、ずっとイライラしてるな〜」と思ったのだ。特に夫に対して。
イライラの理由は、だいたい自分の思った通りに動いてくれない、というもの。
でも、これも冷静になって考えれば、わたしの思った通りが正しいわけじゃない。イライラしてしまうこと自体が悪いわけではない、と受け容れても、これじゃ毎日キリがないということに気づいた。
「わたしこれじゃ、ずっとイライラしてる母、妻になっちゃうじゃん。」
イライラの原因はだいたいが「自分の思い通りにならないこと」らしい。
調べると、自分の“べき論”を持ってる人の方がイライラしやすい、ということだった。頷ける。
今のわたしは、毎日仕事に育児と真面目に頑張ってる。一生懸命にやってる。
日々の生活が回るように、いかに効率よく働くか。
将来のキャリアを考えたら、もっとこうしてああして・・と自分の時間を作ろうと必死だったり。
「こんなにわたし頑張ってるんだから、あなたももっと・・!」と相手にぶつけるべき論。
う〜ん、これはまずいな・・・。
自分が頑張れば頑張るほどに、どんどん角がキツくなってる気がして。そんな気はなんとなくしていた。語尾がちょっとキツくなってる自分がいたりして。どうしたら柔らかくなれるだろう。朗らかであれるだろう。
イライラしてる人を見るのは嫌だ。だからなるべくイライラしたくない。
もちろん、仕事も家のことも完璧にこなそうと、頑張ってる自分は偉いと思う。完璧を目指すというか、“まずは目の前の仕事を頑張ること”を愚直に今実行しようとしている自分は前よりもかっこいいと思えるから応援したい。まだ「頑張らなくていいよ、ゆっくり行こう」とは言えなくて。
でもじゃあ、どうしたら良いのか?と考えたときに、自分の息抜きを入れるための「バッファ」が日々の中に欲しい。
個人的な業務管理として、毎朝行動計画を立てて、その振り返りを仕事終わりにする、ということをしてる。わたしが参考にした行動記録方法は、スケジュールを立てるときに朝と午後にまとめてバッファ時間をあらかじめ入れる、というものだった。今はお昼前に30〜40分、午後15時にも同じくらい、バッファをとっている。
そうすると、思ったよりも時間のかかった作業を終えて「計画が狂った!」と焦ることなく、それぞれの枠の中で帳尻を合わせることができるのだ。これが精神的なゆとりにつながってる。
しかし毎日のカツカツ感は前回の日記の通り。毎日バッファ入れるのは無理とすぐに気づいた(笑)
ということで、今日会社を休むことにした。スケジュール帳を確認し、娘を保育園に送り、「今日はいける!!」と思い立った。旅行に行った疲れを癒すための休みを取るというのはに皮肉だけど、今日がわたしのご自愛時間。
今日こそは自分をゆるめるのだ。
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