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真・この国のかたち 上巻

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令和三年春建国記念の日に上記の本を出したが、これは<序>。

本文(上巻)はこれから始まる。

<序>は、言葉の意味や語句の意味について、あらかじめ知っておいていただきたいということと、本文理解のための基礎知識としても参照できるようにするためです。

日本の歴史は、一般には古事記や日本書紀から引用されるが、それらができたのは八世紀。七世紀までの歴史はそれらに書かれてはいるが、同時代のものではない。はるか昔のことまで書かれてはいるが、信憑性に欠けるところが多々あることは否めない。

では、正しい本当の歴史はどうだったのか?

それは、書物としては残ってはいない。政権を持つものには都合の悪い歴史でもあったためである。本当の歴史は書かれてはいない。人の記憶の中にだけ残っているものであった。<ロイ>という、人の記憶を伝えるものであった。<ロイ>はただの伝承ではない。剣道や柔道や茶道や華道など、<道>と名の付くものにあるように、その道の<免許皆伝>の意味である。いくら書物を読んでも<道>は極められない。理論だけでは、<実技>が伴わなければ極めたことにはならない。<ロイ>は書物に書けないことも多く含まれる。ただの伝承ではない。実際の発声方法や所作や動作の具体的な実演を見せそれを伝える。今のように録画録音があれば伝えることもできなのかもしれないが、書物では無理であった。そのために<ロイ>があった。その道の<免許皆伝者>にわたされる<免状>にはその旨が書かれてはいるが、その内容は書かれてはいない。<免許皆伝>の<巻物>に書かれている言葉は「ロイ」とだけ書かれている。

「ロイ」とは、カタカナではない。漢字である。

「口伝(くでん)」の意味であった。

 これも「口伝」である。

 そして、本当の歴史も書物ではなく、<口伝>として<免許皆伝者>だけに伝えられた。その家系の<一子相伝>のように。

 各家の<口伝>があるが、歴史上最も重要な口伝は<帝皇日嗣(ていおうひつぎ)>である。これは武内宿禰の口伝である。そして蘇我氏の口伝でもある。また、物部氏の口伝、宇佐氏の口伝、忌部氏の口伝、そして出雲族の口伝。これらの口伝の中に共通するものが<本当の歴史>であると思われる。その話を語っていこうと思う。

「真・この国のかたち(ほんとうのこのくにのかたち)」を。


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