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学習性無力感

『学習性無力感』

「自分の行動が結果を伴わないことを何度も経験していくうちに、やがて何をしても無意味だと思うようになっていき、たとえ結果を変えられるような場面でも自分から行動を起こさない状態」


職場で利用者Aさんと話しててふと頭に浮かんだ学習性無力感。

Aさんに
「何か食べたいものありますか?ここで作りたいものとか」

何気なく聞いた一言。

利用者さんからの答えは
「特にないかなーこの歳になったらねー」
だった


私は1年前にもAさんに聞いたことがある。
その時は
「これが食べたいかなーこれが作りたいなー」と答えてくれていた。

この1年でこのAさんが望んだ物は企画をするもコロナやスタッフの都合で出来ないことが多かった。

代替案を考える時間もなく1年がすぎてしまった。


きっとこの1年で無力感を感じさせてしまった。
ショックだった。
こんな何気ない会話で何回も無力感を感じさせてしまったのだろう。


無力感を覚えてしまうなんてこんな切ない学習があるだろうか。


認知症が始まり記憶障害があるなか学習していく無力感。



日常の中で無力感を感じさせないように生活させてあげられるのはきっと一緒に過ごしている時間の長い介護職の人間だった。

ちゃんとその事に気がつけたのはラッキーだったのかもしれない。

ただ私が気がついた所でこの学習させてしまった無力感が無くなる訳では無い。


この先こんな後悔をしないように
職場で学習性無力感を感じないように
誰にも無力なんて感情を抱かせないように
仕事をしていきたいなぁなんて思う。



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