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新米リーダーにおくる「管理職がやるべき仕事」4つ

前回の記事がとても評判が良かったので、今日も仕事の話をしよう。

僕は今の会社で管理職になってもう4年ぐらいになる。
正直に言って、僕は管理職に向いている方ではないと思う。

そもそも中途入社して2年ぐらいでチームリーダーになってしまって、始めは何をすればいいかよく分からなかったし、周りの人も「教えなくてもできるでしょ?」というような雰囲気で特に教えてもくれなかった。

そんな状態で、僕よりはるかに偉い部長からは「チームのパフォーマンスを最大化してください」などど抽象的なことしか言われず、途方に暮れたこともある。

そんな僕だがいろいろと本を読んだり、周囲の優秀な管理職から学んだりして、騙し騙し管理職をやってこれた。
僕は、僕と同じように途方に暮れる新米チームリーダーを救いたいので、これまでの経験で見つけた「管理職として絶対にやるべき仕事」をまとめて共有したいと思う。

「管理職として絶対にやるべき仕事」は以下の4つだ。
毎日やること、毎週やること、毎月やること、毎年やることの4つに分類される。

  • 【毎日】部下の勤怠管理

  • 【毎週】部下の仕事状況の把握

  • 【毎月】部下の目標設定・進捗確認

  • 【毎年】チームの目標設定・振り返り

一つ一つ解説していくので、一人でも多くの新米チームリーダーの役に立てばと思う。


【毎日】部下の勤怠管理

まずは基本中の基本である、部下の勤怠管理だ。
これは否が応でも毎日やらなければならない。

あなたの部下が全員、毎朝始業時間までに出社してくるとは限らないからだ。
遅刻することもあれば病欠してしまうこともある。
特に遅刻は問題で、部下が毎日遅刻するようでは管理職が怒られてしまう。チームとしての規律を守るためにも、遅刻の原因を部下と話し合い、繰り返さないよう改善させるのが管理職の役目である。

もう一つ気を付けなければならいのが残業だ。
会社としては残業代はコストなので、正当な理由のない残業はなくさなければならない。
部下がどれくらい残業しているのか、その原因は何なのか、その状態はいつまで続く見込みなのか、管理職は把握しておく必要がある。
場合によっては仕事のやり方を変えさせたり、担当案件をはがしたりして仕事量を減らすことも必要だ。

過度な残業は部下を疲弊させ、最悪の場合、健康を害してしまう。
2-3ヶ月に一度全体の残業時間を見て、部下の中で年間残業時間が多い人と少ない人に分かれないように配慮すると、ある程度のリスクヘッジは自然とできるだろう。

【毎週】部下の仕事状況の把握

管理職は、部下がどのような仕事に取り組み、それぞれの仕事がどのような状態になっているかを把握している必要がある。
ただ、新人の部下とベテランの部下の場合では、扱いが異なってくる。

新人の部下の場合、まだ業務経験が浅く知識も不足している状態なので、マイクロマネジメントが必要だ。
日々報連相をしてもらう中で、取り組んでいる仕事の現在の状況、現在の課題を聞き、さらには今後の予定、今後想定される課題を教えてもらう。
会議に同席したり、メールのCCに自分を入れてもらうことを検討してもいい。
その中で部下本人が気づいていない課題や、本人だけでは解決できない課題もあるので、そこは指摘して助けてあげるとよいだろう。
毎日はやりすぎにしても、最低でも週に1-2回は報連相の時間を持つべきだ。

ある程度業務の経験を積んだ部下の場合、マイクロマネジメントはむしろ避ける方がよい。
部下の主体性を奪い、せっかくの能力を発揮しづらくなってしまうからだ。
しかし、それでも上司は部下の仕事状況を把握していなければならない。
そのため、週一回は取り組んでいる案件の状況を報告してもらい、進みが遅れている案件がないか、見落としている課題がないかは確認する必要がある。

これらができていないと、他の管理職から白い目で見られるだけでなく、残業時間のコントロールが不可能になるので、特に大事なポイントだ。

【毎月】部下の目標設定・進捗確認

管理職は部下を成長させてこそ存在意義がある。
そのために欠かせないのが、SMARTな目標だ。
知っている人も多いと思うが、SMARTは下記の5つの頭文字になっている。

  • Specific(具体的な)

  • Measurable(測定可能な)

  • Achievable(達成可能な)

  • Related(経営目標に関連した)

  • Time-related(期限が明確な)

それぞれの細かな説明は割愛するが、一番わかりやすいのは「今期中に商品Aの新規契約を100件取る」というような目標だ。
新人場合なら、「半年後までに〇〇の仕事を一人で完遂できるようになる」というものでもいい。
それぞれにふさわしいSMARTな目標を部下と話し合って立ててもらう。

目標を立てる意味は大きく2つ。
達成度合いで部下を適切に評価することと、部下を成長させることだ。
適切な目標が立てられたからと言って安心してはならない。
月に一回は進捗状況を報告してもらう場を作り、進捗を見直そう。

どんなにいい目標も大抵の場合、順調には進捗しない。
そして、部下をせっつくだけではその状況は改善しない。
予定通り進まない理由は何なのか、どうすれば進められるのかを共に知恵を出し合って考え、場合によっては目標を設定しなおす必要がある。
そうやって何とか目標を達成できたとき、部下は大きく成長するのだ。

これを怠ると、人事評価の時期になってから「目標が全然達成できていない!」と慌てることになり、チーム全体の評価が下がりかねないので、毎月必ず目標の進捗を確認しよう。

【毎年】チームの目標設定・振り返り

目標は個人だけでなく、チーム全体にも必要である。
チームの目標がないと、チームメンバーそれぞれの仕事の方向性が揃えられないからだ。

当然ながら、どんな会社にも企業としての経営目標がある。
そして、各部署には経営目標をブレークダウンした目標(KPI)がある。
その部署の配下にあるチームは、部署の目標に貢献することで会社の経営目標に貢献していくことになる。

僕のチームは、とある部署の中にある数名しかいないチームだが、部署のKPIに貢献するためのチーム目標を毎年立てて、チーム全体に共有している。
そのチーム目標に沿って個人個人の目標を立ててもらうことで、部下の仕事が初めて会社にとって意義のあるものになるのだ。

チーム目標は個人目標のように毎月見直さなくても問題はないが、個人目標を見直す際の基準として、「チームの目標に貢献できるか?」という視点を必ず持つようにしよう。
経営目標は頻繁に変わるものではないので、チーム目標も年一回見直すぐらいでよい。

部下がどんなに頑張っても、経営目標に貢献できなければ評価されない。
現場と経営が分断されないように、上司として「チームの目標はこれだ!」と宣言し、一年の終わりには全員で集まって、できた事やできなかった事を振り返えろう。
そこからまた、翌年の目標のヒントが出てくるはずだ。


管理職というのはとても大変な仕事だ。
特にリーダーになりたての時は、プレイングマネージャーになってしまうことも多く、手持ちの案件との両立に悩むことも多いと思う。

しかし、大事なのは上記に挙げたような「管理職の仕事」たちだ。
チームのためにも、この4つだけは絶対やるべきだと、僕は思う。
そして、それ以外の仕事は部下に任せていくべきだ。

仕事を任せるのはとても難しいが、自分が管理職として優先する仕事と、そうでない仕事は見極めなければならない。
その見極めのために、この記事が少しでも役に立てば、とても嬉しい。

#仕事の心がけ


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