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旧帝大への地方入学者率減少傾向

東北大合格者、宮城が初の首位陥落 トップ東京209人 一般入試前期日程

都道府県別の合格者は東京が最多の209人、次いで宮城の200人。同大関係者によると、前期合格者数で宮城が2位以下となるのは前期・後期の分離分割方式が導入された1990年度以降、初めて。

山形80人、福島62人、岩手26人、秋田25人

東京の合格者は前年度比で37人増。宮城は19人減で、全体に占める割合は11・7%(前年度比1・0ポイント減)だった。3位は埼玉で128人。栃木93人、青森91人と続いた。 宮城と青森以外の東北各県は山形80人、福島62人、岩手26人、秋田25人。東北6県の合格者が全体に占める割合は28・3%(同2・7ポイント減)だった。







東北大入学者、減る東北出身 宮城除く5県は10年で2割減 関東勢に押される

浮かび上がるのは地方の進学校の凋落

2022年度の「出身高校の所在地県別入学者数」は東北893人に対し、関東903人。10年前の12年度は東北1103人、関東735人だった。東北と関東の差は年々縮まり、19年度以降、逆転した。

 東北の落ち込みが大きいのは理系(工、理、農、薬、医、歯)で22年度は12年度と比べて23%減った。文系(文、教育、法、経済)は同11%減だった。

 理系の入学者について県別に見ると、宮城は毎年250人前後でおおむね横ばい。宮城を除く5県は12年度466人から22年度303人へ163人(35%)減った。減り幅は特に秋田(59%)山形(42%)岩手(36%)の3県が大きい。


大学進学者数の減少、一因か


 大学進学者数の差が広がっているのが要因の一つと考えられる。文部科学省の学校基本調査によると、22年度の大学進学者は東北5県で2万2189人(22年度)。この10年で1375人(6%)減った。宮城は9097人で、610人(7%)増えた。関東は2万2775人(13%)増え、19万8337人となった。



「未履修問題」で学校の指導負担増した|東北大・倉元直樹教授


 東北大高度教養教育・学生支援機構の倉元直樹教授(教育心理学)によると、東北出身者の合格比率は2007年度の45・6%をピークに、20年度の33・7%まで減っている。ここ2年、コロナ禍に伴う地元志向の高まりからか、やや持ち直しているが、15年前から減少傾向だという。

 中部出身者が8割を超える名古屋大を筆頭に、東京大、京都大、大阪大も圏域出身者が6~7割を占める。東北大は元々、高くなかった地元比率が輪をかけて下がっている。

 倉元教授は「東北出身者はAO入試で5割超ながら、一般入試は3割ほど。AO入試を拡充してきたため、減少幅をとどめられてきたとも言える」と明かす。「優秀な生徒が他大学に流出しているならまだいいが、難関大に届く生徒を育て切れていないのが実態だ」と指摘する。

 倉元教授は2006年に発覚した「必修科目未履修問題」がきっかけと見る。教育現場は問題以前からカリキュラムが飽和しており、学習指導要領の緩やかな運用で何とか対応してきたが、問題後は厳格に守らなければならなくなった。

 「都市部と違って民間の教育リソースが乏しい地方では、学校が全てを担わなければならない。一方で少子化が進み、学校規模が縮小し、教員不足は深刻化している。かつての進学校にも今は幅広い水準の生徒が集まるようになり、学校の指導負担が増している」と現状を分析する。

[必修科目未履修問題]
 2006年10月、富山県立高岡南高を発端に、全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した。地理歴史や情報などの科目で履修不足が明らかになった。同年11月下旬までの国の調査で、熊本県を除く46都道府県の663校、10万人以上で確認された。過去の年度は不問とされ、当時の3年は70時間の補習で卒業を認める「政治決着」がついた。


地元出身者に狭き門? 北海道内高校の合格者割合、過去5年でもっとも少なく 北大前期合格発表

道内の高校出身の合格者の割合は、過去5年間で最も低い34.2%

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