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みらん/下北沢DY CUBE

6月23日、みらん、門脇沢庵と本多秀、たけとんぼ、あおいひろ、saya.による「生活の」vol.2が、下北沢DY CUBEが行われた。

01.そこで僕はミルクを思い浮かべて
02.ダッキーちゃん
03.あたたかい光
04.新曲
05.低い飛行機
06.色恋沙汰
07.きらめけ

”そこで僕はミルクを思い浮かべて”から、始まった弾き語りライブで、まず私たちは、自らの生活の広さを思い出す。胸が、ぐわっと広がった後に、きゅっとなる。私たちは毎日に、ラブリーを含むことさえできれば、生活は広がる。そこには、たまのシニカルがあると、自分でも知らない方へ、広がっていくのかもしれない。

2曲目”ダッキーちゃん”では、足の指が勝手にリズムをとり始める。意識はしなくとも、彼女の歌声につられて、動いてしまう。”あたたかい光”では、ギターの弦と、歌声の間で踊る光が見えてくる。キラッと、ピカッと、光が浮遊するのだ。

4曲目、新曲として披露された”ドラゴンに出会う”では、言葉がコロコロ転がる。言葉は、明日の朝の方角へ導かれているようである。
映画、「愛なのに」主題歌である、”低い飛行機”が始まると、やわらかなメロディーの中にある、確かな何かが、自分の中だけに確立されていく気がする。それが、何かと言い表すのは難しいが、確かな何かなのだ。
きらめけと、自らに言い聞かせるように、人々に祈るように歌われた”きらめけ”で、やわらかに幕を閉じた。

帰り道、家の冷蔵庫に果物があることを思い出して、胸が高鳴ることがある。彼女の歌を聞くと、いつでもその胸の高鳴りを感じられる気がするのだ。例え、冷蔵庫の中に何もなくとも。果物につく、水滴のきらめきや、艶やかさ、みずみずしさまでも感じる。うだるような夏に閉じ込められた私たちは、彼女の歌を聞き、生活の広さを実感する他ないのだ。(ひお)




写真 @masakikou_  こう

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