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猫戦/下北沢BASEMENTBAR

5月18日、猫戦、nape's、goethe、えんぷていによるBASEMENTBAR 29th Anniversary "小宇宙”が、下北沢BASEMENTBARで行われた。

01.もちもち
02.キューティー・ハニー・メロマンティック
03.ヴァーチャル・ヴァカンス
04.オー・エル
05.キャビア〜Black Paerl〜
06.Pap Love!

初夏の下北沢に、メロウな空気を引き連れてくるようなサウンドの一曲、”もちもち”からスタートした。少し汗ばむような気温から、逃げるように下北沢の地下にやってきた私たちは、猫戦のライブが始まると、体から心だけが、ふわふわと逃げ出してしまうような、そんな開放感を感じる。それは、キューティー・ハニー・メロマンティックを聴きながら、ミラーボールの光にうっとりとしてしまい、ああ、なんだかミラーボールの光が壁に映る様子は、クジャクの羽みたい。などと、いつもは考えもしないようなことが頭に自然に浮かぶような、そんな開放感なのである。

3曲目、ヴァーチャル・ヴァカンスでは、私たちが今いるのは、下北沢の地下だ。
だが、この曲を聴いている間は、この空間にいる全員が、小宇宙を漂い、どこにでも自由にヴァカンスに出かけてしまっているような、夢心地なサウンドが私たちを包む。

5曲目、キャビア〜Black Pearl〜では、自由にヴァカンスをしていた私たちひとりひとりが、知らないうちに同じ場所に集まっていたような、一体感を手にし始める。今この場所にいる私たちは、知らないうちに猫戦の音楽に心を導かれていたのだと気づく。

いつの間にか、猫戦の音楽を堪能した心が、体の中に帰ってきていて、弾んだままの心が体を揺らす。ラストの1曲、Pop Love!で、軽くなった体を揺らしている時、私たちは、猫戦に導かれて旅をしていた自分のすっきりとした心に、気がつくのである。

写真 Yuto Odagiri @yutoodagiri1

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