#50 紙を手で切るときにバレる器用さ

通常プリントやチラシなどの紙を切るときは、ハサミやカッターなどの文房具を利用する。これらの文房具は鋭利な刃を持っており、小さい面積に高い圧力がかかることで切断することができる。

事務所など文房具が揃えられている場所では問題ないものの、外で作業していたり道具のない状況で作業するときに紙を切って分割したくなる場合があるとすると、ハサミやカッターがない状態で紙を切らなければならなくなる。

ハサミやカッターであれば決められた直線状あるいは曲線状になぞって綺麗に切ることができる一方で、手で紙をを切るとなると何もせずそのまま切ろうものならば、まっすぐではなくジグザグしたようなかんじに切れてしまう。切ったものをそのまま捨てるのであれば別に問題はないが、切った紙を何らかの形で使用しようと思うならば、この状態では使い物にならない。

切った紙が綺麗な状態でのちに使い物になるようにするためには、紙を切りたい箇所に沿って折目を付け、折目を境にその左右を両手で抑えながら切ることが必要である。

このような方法は同じものの、切る人によってその綺麗度合いは異なる。綺麗に切れない場合について、例えば、折目を十分につけ切れていない場合が考えられる。私が作業すると、これが原因で直線に切れずに少しずれてしまうことが多い。切り始めてから一旦その折目から逸れてしまうと、逸れて切れてしまった部分は修復できないし、逸れた部分の影響が強くなって折目の部分から中々切れてくれないことがあるから面倒である。

そうなったら反対側から切ろうと試みる。さっきのようなミスはしまいと折目をこれでもかというほど強くつけてから切り始める。そうすると、さっきよりは折目から綺麗に切れてくれる。そのままま真っすぐ切れていく。そうして最初に切ろうと思っていた地点まで到達する。逸れた折目に巻き込まれそうになるが、そこで一旦ストップする。注意をしてさっきよりはゆっくりと切ろうとする。逸れた部分に影響されずに最後までしっかり切れる場合もあるが、最後の最後で逸れた部分に再び巻き込まれて収拾がつかなくなるケースも何度かある。

最後までうまく切れなかった場合は、また別の箇所に折目を十分につけて綺麗に切るようにする。何回かやればコツを掴めて終了する。

毎回手で紙を切る習慣があるならば問題ないが、いつもハサミやカッターを使う状況の中で手で切るとなると、イレギュラーな状況で器用さが求められる。こうした非常事態にこそ器用さ不器用さは如実に表れるから私にとっては辛いことなのである。

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