静岡にて 長男と
7月5日 長男にまつわる重要な用件で、静岡に行ってきました。
大学とは関係ない、ある社会貢献的なことで、担当者から私の往復の新幹線代まで出していただけました。SNSに書くことを禁じられているので、私の講演内や、時が経ってから書かせてもらいます。
そのお約束は午後だったので、長男があらかじめゼミの教授にお願いしてくれて、その教授の「国際比較経営論」の授業を聴講させていただきました。
豊橋駅発8時41分のこだまに乗り、静岡駅で下車、9時40分には長男の大学の最寄り駅に着きました。雨が強かったのと長男に頼まれたスーツ類を持っていたので(ごま油だとかお煎餅だとかも(笑))タクシーでアパートへ。
その時に部屋で撮った写真。
その日の授業のテーマは、CSR(企業の社会的責任)で、とても興味深かった。大学時代だったらそうは思えなかっただろうし、実際に私はまともに授業を受けていなかったので、一番前の席で熱心に授業を聴く(ほとんどの講義でそうしている様子)長男に感心した。
私は講演での出会いから、企業の顧問をさせてもらっているので(経営の専門ではないので、社員の心のケアや広報のアドバイスだけど)、例えば・・・
「企業内倫理を高める → 行動を社会的意義のあるものにする」
「対外的なコミュニケーションに意識が行きがちだが、社内も大切」
ということなどは、実感として理解できます。
笑ったのが、前回のnoteで触れたけど、長男がアパートから持ち込むつもりと言っていた扇風機が実際に教壇にあり、(雨で気温が低かったからクーラーがついてなかったのか)マスクでの授業で暑い先生に向けて、長男が扇風機のスイッチを入れ、一番前で授業を聴く長男と先生との間で、首を振って風を送ってくれていたこと(笑)
長男はマスクをせずに授業を受けていたけど、他にも数人マスクをしていない学生もいて、私はそれでいいと思った。換気はされていたし、距離を空けて座っていたし・・・
今の学生たちは、パソコンを自由に持ち込んで、板書代わりにパソコンに打ち込んだり(そもそも先生もパワーポイント使用での授業。オンライン授業の普及以前からなのかもだけど、大学のHP通じて資料もあらかじめ学生に届けられている)、検索したりしながら授業を聴いていた。
私たちの時代の大学の風景と、まず最初に大きく変化したのが「携帯電話」の所持だったけど、今ではパソコンも当たり前なんだよなあ~と思った。
長男は、1,2年の間はオンライン授業で不満をためていたが、3年から対面授業が始まり、ゼミの先生は国内外での学びの経験や、欧州での就業経験もある人間的におもしろい方で(日本やイギリスでラグビーにも打ち込んできた方)、その環境のもと、ようやく本来の長男らしさを発揮できるようになり、良かったです。
教授には講義前後にお礼を伝えました。
終えて、外に出た時に眺めた美しい校舎や大学構内。
*この写真は、facebookとインスタに先にUPしたら、「激似」の声が相次ぎました(笑)
そして、メインの午後の予定のために、一度アパートに戻り、長男が用意していたトマトソースで、ささっとスパゲッティーを作ってくれた。
アパートが近いので(推薦で早めに決まったので立地が良くてお値打ちな部屋を確保できた)、学食などで食べずに、節約のために家に戻り食事しているそうで、その堅実な様子にも我が子ながら感心した。仕送りは家賃分だけなので、よくがんばってると思う。
高校3年間、自分で弁当を作り続けたことや、調理のバイトを続けていたこと、そもそも料理好きで良かったなあと思う。
帰る前に、静岡駅周辺を散策。次男から頼まれていたお土産の「抹茶のクッキーかチョコ」のために、長男のお友達おすすめの店に向かいました。
抹茶の濃さが選べるジェラートで有名な、「ななや」さん。
抹茶ジェラート、また行きたいくらいに、めっちゃ美味しかった!!
その後は静岡駅に戻り、構内のベーカリーカフェでコーヒーとパンを食べました(私は夕食替わりで、長男は間食)。
元々長男も私も話好き、議論好きなので、政治や教育の話をたくさんしました。
去年までは、大学生にありがちな、小さくまとまった印象だったけど、今はすっかり私を超えてる知識量と視野になりつつある。
私が唯一対抗?できるのは、私が歩んできた道の経験くらいかな。
こちらは、ななやで買った次男へのお土産。
午後6時過ぎ、長男と別れて(在来線の改札で彼を見送り)、新幹線で豊橋に戻りました。
メインの話が書きたくても書けないのだけれど、それに関しても大きな感動を得ました。
長いけど、すべてまとめてその日のことなので、あと一つ記録。
長男が私に貸してくれた本。
この本について、最初に長男に伝えたのは私でした。
読んだことはなかったけれど、このタイトルが印象的で、ずっと頭にあった。
高校時代の男友達(ダンスが好きで英語がペラペラで東大に行って、今はシンガポールのH)が、大学時代だったか社会人になってからだったか、飛躍的に成長した時があり(精神的に落ち着いたと明らかに感じた時があり)、「どうして考え方が変わった?」と尋ねたところ「『甘えの構造』を読んだ」と言ったのだ。確か、「今までの俺は甘えていたんだと気づいた」みたいに言った気がする・・・
その彼の変化が大きかったのと、印象的なタイトルから、読まなくても、夫や思春期の息子たちに手を焼いた時に、「結局のところ彼らは私に甘えている」と感じたので、甘えの構造がわかれば(腑に落ちれば)、彼らも変化するのだろうか?と思っていた。
長男は、大学生辺りがたどる本を一通り読んでいるので(プラス今はYouTubeで、例えば宮台真司などから学んでいる)、この本を知る時が来たのだと思う。
重い本を持ち帰ってきたので(静岡駅の散策では長男がバッグを持ってくれて)、しっかり読みたいと思っています。
やはり大学や暮らしを実際に見ると、長男の話の参考にも安心にもつながるので、自立心が強い長男だけど、時には訪ねたいし、行って良かったです。
このご時勢において、社会や大学で委縮するのではなく、のびのびと、たくましく生きていて、うれしく思いました。