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Webデザイナー面接対策〜人事視点〜


あんにょん。ひぐしゅん(@higusyunn)です。

人事としてWebデザイナー面接を担当するようになって1年弱になりました。

正確にはエンジニアやディレクター採用にも駆り出されているのですが、今日はWebデザイナーにスポットをあてた面接対策を書いていこうと思います。


はじめに理解してもらいたいのは面接の受け答えに正解はないということです。

ではどうすれば良いかと言うと…

結論:面接官の質問の意図を理解すること

です。


本記事はWebデザイナー面接においてよく聞かれる質問をピックアップして、質問の意図や裏に隠された意味について解説することで面接に生かしてもらおう!という目的になります。

それでは、GO!!



大前提


すでに就活経験のある方はご存知かと思いますが、Webデザイナー就活の多くは面接の前にポートフォリオ選考が行われます。

一般的な職種で言うところのエントリーシート代わりです(もちろん履歴書も提出するよ!)。

つまり面接にたどりつけた時点でスキルの担保はある程度されているということになります。

そういう意味では面接に求められるのは人柄やマインドだとわかります。

面接は他職と何ら変わらないことがわかったところで、続いては面接でよく聞かれる質問別に意図を確認していきましょう!



なぜWebデザイナーになりたいのか


この質問は高確率で聞かれます。

きっかけとなるエピソードを語る方が多いのですが(受け答えとしては正解)、面接官としては熱意よりか採用ニーズと職業への理解を確認しています

私が採用を担当している会社はWeb制作が主体なんですが、実際にあった例だと「◯◯の広告デザインに目をひかれて興味を持ち、人々が足をとめたくなる絵を作りたいと思いました!」みたいな。

えっ? うち広告デザインやってないよ? って。


デザイナーと一口に言ってもUI/UXやらDTPやら職種は様々です。

会社・プロダクトによって求められるデザイナーは異なるため、職種の中でさらに担当領域が分業されたりもします。

どういうデザイナーを求めているのか、企業側の採用ニーズを理解していない方が一定数いるのが現状です。


またWebデザイナーという職業にたいして華やかなイメージを持ってる方もいらっしゃいます。

これも実際にあった例ですが「イラストが得意なのでポートフォリオ全作にイラスト入れてみました! イラストいっぱい描きたいです!」みたいな。

イラストが描けること自体は評価ポイントなのですが、実際のお仕事でイラストが必要になる場面は限定的だし、好きなことや得意なことでお金が貰える職業ではないです。

Webデザインはあくまで手法で、クライアントがやりたいビジネスやKPIのためのツールとして制作されます。

相手のニーズに対してWebデザインという手法を使って実現をすることが仕事です。

ニーズを理解するために打ち合わせに何度も足を運ぶ場面もあれば、難しいデータとにらめっこしている時間もあります。

少なくともずっとパソコンに向かってデザインしているような職業ではなく、コミュニケーションや地味な作業が多い職業です。


どういうデザイナーが求められていて、それはどんな職業なのか。

事前リサーチをしっかりとして面接に挑みましょう。

そうは言っても募集要項から仕事内容を読み解くことが難しいこともあります。

これについては求人票から読み解くWebデザイナー就活に書いたので読んでね!



どんなキャリアプランを歩みたいか


Webデザイナーとしてどうなっていきたいか、についての質問です。

回答例としては「アートディレクター」「デザイナー兼エンジニア」などなど。

この質問の意図はそれが企業として実現可能なキャリアプランであるかどうか、です。

例えばデザイナーとエンジニアが完全に分業された会社では「デザイナー兼エンジニア」は難しいかもしれません。

またキャリアプランの実現のためにどういう努力をすべきかについても深掘りします。

実現のための計画が白紙に近いとこちらとしては「無理です」という回答になってしまいます。

キャリアプランが企業として個人として実現可能なのかを確認しているわけです。


それからキャリアプランとしてフリーランスと回答する人が一定数いますがNG回答です。

これは「独立したいのでそれまで雇ってください!」と言っていることと同義なので、フリーランスになりたいと思っていたとしても絶対に口にしてはいけません。

辞めますと宣言してる人を雇いたいとは思いませんよね。


またライフスタイルの観点も重要です。

女性であれば結婚後や出産後に働く気があるのかどうか…

企業としては1日でも長く働いてもらいたいが本音なので、どういったライフスタイルで働いていきたいかも採用基準のひとつです。



どういう努力をしてきたか


ポートフォリオ選考によって概ねのスキルは把握できているため、実現のためにどういう努力をしてきたかの質問です。

欲しい回答としては「◯◯スクールで学習をして…」ではなく、壁にぶつかった時の解決法や学習の仕方を知りたいのが意図としてあります。


実務では学んだことのある知識のアウトプットよりも圧倒的に知らないことのアウトプットが多くなります

そしてOJTが少ない業界なので先輩社員がつきっきりで教えてくれる環境はほぼ望めないため、壁にぶつかっても自力で解決できる能力がある程度求められます。

そういった際にどうやって問題解決をするのか。

この点がクリアになると採用側としても働く姿が想起できます。


また学習の仕方によって努力に対するアウトプットの質を定性的に評価できるようになるため、ポートフォリオの裏付けにつながります。

例えばめちゃめちゃ素敵なデザインのLPがポートフォリオにあったとして、デザインツールの学習に半年・デザイン本で半年学習…みたいな感じだと完成までの期間が長く、また制作に必要以上なスキルを習得しているため非効率な勉強法です。

持ち合わせていないスキルでも実務では短期間で必要最低限をキャッチアップして結果を出すことが求められます

そのためにも効率的な学習をしていることをアピールする必要があります。

具体的な方法については就職を目指すWebデザイナーが勉強しすぎであることに書いたので読んでね!



おわりに


ここまで読んでみて、新しい気づきはあったでしょうか?

採用側のニーズを考えると質問の意図が読めてくると思います。

相手のニーズに寄り添うのがWebデザイナーなので、面接もWebデザイナーとしての頭を鍛えるにはうってつけですよ!

ぜひ、就活に生かしてみてねー!



おまけ:面接を不意にしないために

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