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運動がココロにも良いって本当!?

ここ半年程度、感染症予防対策で密を避けるため、通勤方法を電車から自転車にかえました。今まで、習慣的に運動を継続するのが苦手で、ジョギングなども続かなかったのですが、今回の場合は毎日の通勤ということで、必要に迫られて続けることができています。

さて、「朝晩30分程度自転車を漕ぐ」ということを一定期間続けてみて、いくつか変わったことがありました。まずは当然、身体の変化です。ふくらはぎやももなどに筋肉がついたのが明らかにわかり、それと同時に、以前よりも末端が冷えなくなりました。「ふくらはぎは第二の心臓」といわれ、血流の改善のために最も重要な部分と聞きますので、今回の現象も納得いきます。

また、驚いたことに、心にも変化が出ているように感じています。以前より、イライラや落ち込みが少なく、前向きでいられるように思うのです。運動が心の安定につながるということは、本当にあるのでしょうか?

「幸せホルモン」とは

まず、心の安定にも深い関係のある「幸せホルモン」についてお話します。

人間の脳内には、100種類を超える神経伝達物質が分泌されており、これらの物質の微妙なバランスで、心や体の働きを調節しています。これらのうち、やる気や喜びなどに強く影響する物質が「幸せホルモン」であり、セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、エンドルフィンなどが挙げられます。

3種類の幸せと「幸せホルモン」

人間が感じる「幸せ」には、分類分けがあるとされています。それは、心と体の健康の幸せ、人とのつながりの幸せ、成功や達成の幸せの3種類。実は、この3種類の幸せには、「幸せホルモン」が関わっています。

3種類の幸せではそれぞれ、多く分泌される「幸せホルモン」が異なるのです。

①心と体の健康の幸せ=セロトニン
②人とのつながりの幸せ=オキシトシン
③成功・達成の幸せ=ドーパミン

運動が「幸せホルモン」を増やす!?

このように、人間の幸福感に大きく関わっている「幸せホルモン」ですが、実は、運動をすると、ドーパミンやセロトニンなどのさまざまな「幸せホルモン」の分泌や働きが良くなるということがわかっています。

例えば、習慣的に運動をすると、脳内に蓄えるドーパミンの量が増えると同時に、脳細胞への働きも強くなり、達成感や満足感が強くなるそうです。また、運動によりセロトニンが多く分泌されることで、ストレスホルモンが中和されてストレス耐性が上がる、脳の海馬との調整もスムーズとなり学習効率も上がるなどの効果も期待できるのです。

よく運動や身体活動をする人は、うつ病の罹患率が20〜30%低いという研究も発表されており、復職支援に運動療法が活用されることもあるのは、運動がこれらの「幸せホルモン」に大きな影響を及ぼすものだからなのですね。

ココロの安定におすすめの運動方法

では、心の安定を考えたときに良い運動方法はあるのでしょうか?

先ほど挙げた「3種類の幸せ」に少し戻りますが、幸せを感じるには、この3種類が満たされる順番を守る必要があります。その順番は、①→②→③。心と身体の健全が満たされない状態での成功・達成はあり得ないということです。

つまり、まず最初に大切なのは、心と身体の幸せを司るセロトニン。そこで、ここではセロトニンを増やすために効果的な運動方法について考えてみたいと思います。

まず、一定のリズムを繰り返す動きがポイントとなります。こういった動きをする運動は、「リズム運動」と呼ばれ、セロトニン分泌を促進させることがわかっています。
ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど、一定のサイクルで動きの反復を伴う運動が、これに当たります。
また、ヨガなども一定のサイクルで呼吸を繰り返すので、セロトニン分泌は促進されやすい運動です。

次に、「有酸素運動」がセロトニンの分泌を促進することもわかっています。 
有酸素運動とは、軽い負荷を継続的にかけ、ゆったり呼吸をしながら行う運動で、筋肉の収縮に酸素が使われます。
ウォーキング、ジョギング、サイクリングのほか、ダンスやボクシングも挙げられます。

なお、運動中にセロトニン濃度が高まるのは、20~30分がピーク。 その後も、疲労を感じるまで運動し続けてしまうと、逆にセロトニンが働きにくくなってしまいます。

また、運動とは直接関係ないのですが、「太陽の光」もセロトニンを増やすのに重要です。眼に太陽の光が入ってくることが刺激となって、セロトニン生成量が増えるのです。

以上から、運動でセロトニンを効率的に増やし、心を安定させるには、20〜30分、ウォーキングやサイクリングなど、野外で日の光を浴びながらのリズム運動がおすすめです。

結果的に、私は心を安定させるのに最適の運動をしていたことになりますね!納得です。



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