ひぐらし

千葉県在住の2児の父。2023年8月から2年間海外生活。単身赴任中。ADHDグレーゾーン。国際結婚家庭。子育て、ジェンダー、格差、社会学、ライフハックなどに関心あるので何か書きたい。

ひぐらし

千葉県在住の2児の父。2023年8月から2年間海外生活。単身赴任中。ADHDグレーゾーン。国際結婚家庭。子育て、ジェンダー、格差、社会学、ライフハックなどに関心あるので何か書きたい。

最近の記事

  • 固定された記事

「あなたはわたし、わたしはあなた?」 日曜日にワンオペする父親の話

 平日、朝八時四十分。私が通勤準備を完了しバッグを背負って家を出発しようとする瞬間である。幼稚園への出発準備が終わりそうな妻が私に何気ない話を始めた。私はその質問からこの会話が長くなりそうな雰囲気を察し、『今この話をし出すと電車に間に合わないぞ』と考えて焦る。私はその話を振り切り職場へと向かう。    ******  数日後の日曜日の朝。  毎週日曜日は、妻が朝から夕方まで仕事があるため、私が三歳の息子と一歳の娘の面倒を一人でみることになっている。私にとってちょっと憂鬱

    • 深夜2時の訪問者ー単身赴任中の父親の話

      2024年10月下旬、私は今、会議室の中で、正面のスクリーン横に立ちプレゼンをしている。スライドの13番目を喋っている時だった。集中して話を続けると、不意に、どこからともなく部屋全体に音が響き始めた。 何かはわからないが、私はプレゼンを続ける。 「...パ」 誰かの声のようでもあるが、私は喋り続ける。しかしその声が大きくなり、鮮明になる。 「...パ」 「パパ」 「パーパ!!!」 私のプレゼンの会議室全体に、6歳の息子の声が大きく響き渡り、気がつく。 『そうか、これ

      • 私が「父親になった」と気がついたとき

        2022年6月。職場から自宅に戻る電車の車内でのこと。 「パパ!」 車内の奥の方で響く声。席に座っていた私は、息子(4歳)と娘(1歳11ヶ月)くらいの年の子の声だな、と直感で感じる。電車の背もたれから体を起こしてどんな子なのか見てようとしてみたけれど、人が多くて確認できない。 『さっきの子の声、嬉しそうだったな。』 私の心の中で、ほのかな喜びが込み上げ、胸のなかで何かが動いた。 胸がきゅうっとした。 起こした体をまた背もたれに戻してふと思う。「『パパ』という言葉にこ

        • 新庄剛志ビッグボスの「夢はでっかく、根は太く」から考える、私の新年の目標

          あっという間に2021年も終わりそうですね。この時期は自然と今年の自分を振り返り出す人も多いはず。そして同時に来年の目標も考え始める方も多いのではないでしょうか。今回は新年の新しい目標作成を考えるきっかけになった、今巷を騒がせている新庄剛志監督(ビッグボス)の言葉について、私の個人的な過去の経験と照らし合わせて考えてみたいと思います。 プロ野球日本ハムファイターズの新監督、新庄剛志ビッグボスが世間を騒がせていますね。いろいろなニュースが飛び交う中、新庄ビッグボスの中で一番興

        • 固定された記事

        「あなたはわたし、わたしはあなた?」 日曜日にワンオペする父親の話

          「子育てを超えてゆけ♪ 」 3歳の長男の妹への意地悪に苦悩する父親の話

           私はテレビドラマの「逃げるは恥だが役に立つ」が好きだ。  星野源が歌うエンディングの曲、「恋」の歌詞にある「夫婦を超えてゆけ♪」、「二人を超えてゆけ♪」、「一人を超えてゆけ♪」などの「〇〇を超えてゆけ」と、全体のストーリーとの関係に謎めいた魅力を感じていたからである。特に、「〇〇を超えてゆけ」には、〇〇にまつわる、「あるべき姿」(規範)から自らを解き放とう、というメッセージがあると言われていて、そこに私が人生で困った際の突破口を探し出せる可能性を見出していたからかもしれな

          「子育てを超えてゆけ♪ 」 3歳の長男の妹への意地悪に苦悩する父親の話

          「感情を耕すこと」ー息子が幼稚園に通い始めた頃考えた父親の話

          いきなりこんなことから書き始めるのも恥ずかしいのですが、私は自分の感情にまかせて考えることが苦手です。   数年前、仕事関連でとあるワークショップに参加しました。始まってしばらくして、講師の先生が「今あなたはこの瞬間、どんな気持ちですか?」と問いかけてきたのです。その時に、「?」と不意をつかれた感じがしました。私はその質問に結局上手に回答することができなかったのですが、他の参加者はとても素直に豊かな言葉でその時の感情を語っていたのです。このワークショップの後、「もしかすると

          「感情を耕すこと」ー息子が幼稚園に通い始めた頃考えた父親の話