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【3】派遣前訓練で一生モンの青春した話。


①激動、あれやこれやの2023

こんにちは、ひぐちです。
あっという間に2024年、あけおめです。
「え、もう終わり?」と毎年末思いますが、
2023年はその体感速度が過去最速でした。

それはきっと、新しい世界に飛び込んで、
たくさんの、初めての、濃い経験をして
日々感情が追いつかないほどギュウウンン!
て感じだったから、と思います。

7月には超ホワイト企業を退職し、


岩手県で「価値観どん変わり生活」をし、


そして12月末まで、私は長野県で
60日間の派遣前必須訓練をしていました。

いやあ、本当に激アツだった。
いやあ、本当に青春だった。
いやあ、本当に生きてて良かった。

今回はそんな訓練生活についてお話ししようと思います。

②訓練、115人で60日共同生活

まず、なぜ長野?
海外協力隊の訓練施設がそこにあるからです。
(福島県の二本松市に、もう一ヶ所)

この訓練所で、様々な職種・要請で合格した
同期115人と60日間、団体生活をしました。

年齢も、背景も、要請も、全部バラバラ。
みんなの共通点はただ1つ。
何かしらの思いを持って協力隊に応募し、
これから世界に派遣され活動するということ。

シンプル、なんか、すごい。

さあそんな仲間たちと訓練所で何をするのか?
主なスケジュールはこんな感じ↓

7:30~8:00 朝食
8:15~8:30 朝礼、国旗掲揚
8:45~15:00  語学授業
15:00~17:00 語学自習 or 各講座
18:00~19:00 夕食
19:00~23:00 自由時間、就寝

ええ、それはそれは
部活の寮生のような規則正しい生活でした。
私は大学を卒業するとき、
「ついに私の青春時代ともお別れか。。」
と、二度とない学生ライフ終了のお知らせに
割と悲しみに暮れていましたが、
そんな”学校生活”が奇跡の再来を遂げたような日々でした。

「起立〜気を付け〜礼、直れ、着席〜」
「〇〇先生って、実は△△らしいよ(ヒソヒソ」
「やばい、あと5分で門限。マジ、走れ!」
「じゃあ、あとで音楽室集合ね!」

何これ、青春やん。
何これ、エモすぎやん。
久しぶりすぎた、こんな感覚、会話。

ヴァイオリニストとリサイタルしたりした。


③実践、に限る。

訓練生活の中でも、
特にメインとなるのは「語学授業」でした。

私が派遣されるミクロネシアは英語ですが、
スペイン語やポルトガル語やフランス語など
各々が派遣国での言語をみっちり学びます。

私の英語クラスの先生は
「Let'sアウトプット、ひたすらプレゼンや!」
という感じで、派遣先で行う活動を
教師として英語で授業(40分×4回)したり
自分の経歴、背景、野望について
TED Talk式でプレゼン(15分×6回)したり、、

最初聞いた時は「なっかなかやん?」
と思いましたが、今となっては訓練中に
英語でプレゼンする機会がたくさんあり、
私の職種「環境教育」の教材を作成したり、
派遣前に自信をつけることができました。
感謝 to Mrs. Davina

海洋プラスチック問題についての授業
日本伝統文化についてのプレゼン

特に、環境教育の授業を考える時に
「生徒の感情を巻き込み、行動変容を起こす」
には何が必要で、どうしたら良いのかな。
という課題にトライ&エラーできたことは
英語以上に学びが深く良い経験になりました。

例えば、
◼️川の汚染を防ぐためにポイ捨てをなくすべき
という課題に焦点を当てて、
◼️子供が当たり前のようにポイ捨てをする
という問題があるとして、その問題に対し
◼️子供のポイ捨てに対する意識・行動を変える
という解決策を考えた時に、

「ポイ捨ては環境に悪いからやめましょう」
と、先生に黒板の前で言われてたとしても
私がもしその子供の立場だったら、
「それって別にボクに関係なくない?ポイ」
て感じなんかな、と思います。

逆に考えれば、
「それってボク、悲しくなっちゃうよ」
と思わせれば、彼らの行動は変わるのでは。

ということで私が実際に授業で行ったのは
「ゴミ・自然でお手製人形を作ろう!」
というワークショップです。

#ワークの流れ
1、周辺の落ち葉やゴミ(素材)を皆で拾う
2、素材+顔パーツを使ってお手製人形を作る
3、作った人形の人生、ストーリーを考える
4、人形へのインタビューシートを記入
5、作成したものを発表、相互フィードバック

実際にクラスメートが製作した人形
お手製人形へのインタビューシート

#ワークの目的
・自然やゴミ(人形)への愛着を持ってもらう
・自然やゴミ(人形)の人生を想像してもらう

#期待する効果
・今までポイ捨てしていた物や場所に
「命」「物語」を感じ、ポイ捨てしなくなる


このワークに、正解は何もないと思います。

悲しそうな表情をした人形を作って
「最近ゴミが多くて暮らし辛くてさ・・」
というストーリーを作る人もいれば、
強くて喧嘩上等!みたいな人形を作って
「でも彼は自分がゴミだと気付いていない」
という物悲しい背景を考える人もいました。

それぞれの人形に、ストーリーがあり、
「そんな考え方もあるのね!?」と
驚き&興奮しっぱなしでした。

環境教育って、教えることでもあると同時に
私が皆から学ぶこともたくさんあるんだなあ
ということを実践的に学んだ。感謝 to M氏

そんな活動をこれからミクロネシアで
現地住民と一緒にできるのが楽しみだ。


④奉仕、誰かのために何かを。

こちらのパートでは、同期の皆様の
奉仕精神の高さに仰天エピソードをお届け。

さすがJICA海外協力隊ボランティア、
【誰のために何かをしたいと思う善良な人】
の大集団だったなあ、と思いました。

あまりにも全員が善良すぎて、
私はワンダーランドにでもいるのだろうか?
と現実を疑ったこともあるくらいです。

訓練期間中、自由に講座を企画・実施できる
「自主講座」というものがあります。
自主講座やれば100ポイントゲット⭐️
みたいな個人の特典は一切ありません。
でも、本当にたくさんの人が当たり前のように
「自分の知識経験が誰かのためになったら」
というその純粋な気持ちただ一筋で、
語学でめちゃ忙しい中、自分の時間を削って
講座企画、資料準備・・と奮闘していました。

教員の方々が教育現場リアルを教えてくれたり
料理隊員が和菓子の作り方を教えてくれたり
途上国で必要な医療薬の情報を教えてくれたり
言語問わず効果的なデザインを教えてくれたり
・・・

他にももっと、たくさん。
どれも素敵な自主講座で、この人たちはなんて
奉仕精神溢れた素敵な方々なんだろうと思いました。

私も皆に何か伝えられたら…ということで
岩手でのグローカルプログラムの活動について
他地域でも活動してた有志10名で自主講座を開きました。

当日の自主講座の様子

見返りとか利益とかそういうの気にせずに
ただ「誰かのために」という純粋な気持ちで
何かを考えること、何かをすること。

これが、私の生きたい人生だ。

なんか、そんなことを思いました。


⑤結論、期待以上すぎた。

他にも多々多々、
語りきれないほどの思い出がありました。

文字数の関係上、箇条書きで割愛。
・てんとう虫とカメムシと友達になる
・藻が大量発生する
・女子トイレに籠る
・象徴と対話する
・班対抗バスケ大会で死闘する
・初めて誰かと一緒に作詞作曲する
・最後まで体育隊員に間違えられる
・週末飲みすぎて酒に強くなる
・そんで最後調子乗って盛大にやらかす


うん、全て青春だ。




私は今までの経歴上、
スポーツ経験とIT企業での営業経験くらいしか
語れるものがなかったので、
「無縁の世界で生きてきた人達に出会えること」
が、この訓練の一番の楽しみであり、
いろいろな話を聞かせてもらうことで
「自分の人生の価値観や世界観を広げたい」
というのが、目的の1つでもありました。




実際どうだったかというと、、





期待以上すぎた。




そこはとんでもなく興味深い人達で溢れていました。

私の知らない仕事、私の知らない世界、
私の知らない知識、私の知らない言葉、
私の知らない感情、私の知らない現実、

私って、なんて知らないことが多いんだろう
私って、どれだけ狭い世界で生きてたんだろう

と同時に、

知らないことを知るってなんて面白いんだろう
将来の選択肢って、なんて無限大なんだろう
人生まだまだ長いって、なんて幸せなんだろう

と、とんでもなくワクワクしました。

そんなワクワク魂を抱えたまま、
私は1月30日に、日本を出国し
ミクロネシア連邦で2年間活動します。

どんな未来が待っているのだろう。
どんな軌跡を作っていけるのだろう。


そして、
この訓練所で出会った仲間たち、
日本にいる私の大切な友達たち、家族、
2年後、皆どうなっているんだろうか。




楽しみで仕方ないね。



どうか皆さん、健康で。
ではまた。

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