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東洋医学講座 158

〇肝と握

古典では、「肝の変動にありては握となる」といっていますが、肝臓に変動または病変が起こると体の硬直現象がみられ、特に運動筋の筋縮が起こり、先天的に弱いところや過使用部にコリとして現れてきます。

しかし、運動筋と拮抗する内臓筋のほうは弛緩し、その働きを低下させていっそう運動筋を硬直させてしまうことになります。

握とはにぎりしめる、堅くする、固める、凝るなどの意味で、転じてけいれんなどの意でもあります。

▽握の働きについて

握とは〝にぎること〟で、にぎる働きというのは運動筋の緊張によるものなので、これは肝臓系の働きをいいます。

その他、握の活用としては、凝り、奮える、ケイレン、身ぶるいなどが、木系で握の作用です。

人の振る舞いや表面的にみえる生態の動きの中からでも、この握の働きをみることができます。例えば、小用をたすときに寒いと〝ブルッ〟と身が震えるなどがそうです。

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