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【ざっくり】映像の色編集とは?

カラーコレクション&カラーグレーディングとは?

ロサンゼルスを拠点に活動している映像制作会社、
ハイボルで撮影から編集までを担当しているTSUBASAです。こんにちは。

ハイボルのホームページはこちら!(www.highvoltageusa.com)

今日はみんなが疑問に思っている、でも、実はよく知らないColor Correction(カラーコレクション)とColor Grading(カラーグレーディング)について書きたいと思います。今回は「超初心者向け」なので、後々他の記事でも色々と書いていきたいと思います。知っている方からすると面白くないかもしれないですが、お許しください。

まず初めに、カラーコレクションカラーグレーディングの違いって知ってますか?色補正というジャンル分けにすると、両方ともに同じ作業になりますが、異なった目的を指します。

ざっくりと言うと、
カラーコレクションは、映像を肉眼で見ている色味に修正をかけてあげる事。カラーグレーディングは、映像の演出として色をつけ意味を持たせる事。

何の話をしているのか分からない方もいるかと思いますが、
まずはカラーコレクションから説明します。

多くのCMや映画の現場ではCinema Camera(シネマカメラ)を使用し撮影しています。何が優れているかというと、カメラのセンサーサイズが非常に大きく、フィルムのような質感の映像がデジタルで撮影でき、何よりも被写体の良さを引き出すことができます。「デジタルでフィルムの質感が出せるならいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、ここで必要不可欠なものがカラーコレクションとカラーグレーディングです。

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現在はシネマカメラでなくとも、DSLR(一眼レフ)でLog撮影などができるようになってきました。

こういったカメラで撮影する場合、このような色味になります。

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→ Logで撮影された画像
Log撮影を行うと、通常の撮影では黒潰れや白飛びを起こしてしまうシーンでも色情報(カラーデータ)が失われる事なく撮影できる。そのため、よりイメージに近い映像を編集により作り出すことができる。Logによって撮影した画は明暗部分の情報をより多く取り込もうとするため、編集前はフラットな状態になる。


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→ Rec709で撮影された画像
Log撮影と比べると編集段階での色や露出を調整する自由度は低いが、普通のビデオと変わらない色の撮影ができ、いわゆるスタンダードとも呼ばれる設定がRec709。


なぜこのような色味の設定で撮影するかというと、被写体やの他写っている物の持ち味を、ポスプロで最大限に引き上げることができるためです。

空の雲はこのように。

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→ 左側は撮影直後。右側はポスプロ後。


今回は色編集を行えるDaVinciを使用し、カラーコレクションを説明したいと思います。初めて映像編集ソフトに触れる人は、Premier Proって聞いたことあるんではないでしょうか?もちろんPremier Proでもカラーコレクション&カラーグレーディングが可能ですが、より自由度が高いのがDaVinciです。このソフトは無料でダウンロード、及び、使用ができる(一部有料の機能は使用できません)ので興味のある方はお試しください。

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撮影されたそのままの映像は、なんだかぽやっと、色味もはっきりしないように思った方もいるのではないでしょうか?

この映像をまずは、カラーコレクション、色味を肉眼で見ているような色味に修正をしていきます。Contrast(コントラスト)Saturation(サチュレーション:彩度)White Balance(ホワイトバランス)Exposure(露出)などを調整していきます。また、RGB Parade(RGBパレード)Histogram(ヒストグラム)Vectorscope(ベクトルスコープ)といったツールを使用しさらなる調整を行います。

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これでカラーコレクションは終わりです。
ここからはカラーグレーディングへ移行します。


カラーグレーディングですが、先ほどもお伝えしたように、カラーコレクションで整えた映像に、「色」を追加して演出を加え、一つの作品に仕上げていく作業です。カメラの動きやアングルでメッセージを届けるのと同じ感覚で、「色」は様々な印象を与えるツールになります。また、奥が非常に深く、使用する色やエフェクトによって様々な印象を与えることができるのです。

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様々な作業を行なって大きな色味の変化を出す場合、また、必ずしもではないので、わずかにカラーグレーディングを行うって細部の演出する場合など、状況により様々です。

映画「マトリックス」では映画全体的に、緑がかり、オーディエンスに少し重く、どこかミステリアスな印象を与えます。
また、マトリックスのテーマカラーでもある緑は、ストーリーの鍵となるマトリックスコードから引用しています。これも全て、映画のルックを元にカラーグレーディングを行っています。

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いずれにせよ、何をどのようにオーディエンスに見せたいのかによって、映像の色味は大きく変化します。
例えば、「肌だけ色味を変え、より強調したい」、「緑を強くしてホラーのような印象を与えたい」など、様々な目的に合わせ、作業を行います。

カラーグレーディングを用いて、最大限にその力を発揮するためには、
撮影の前の段階で、どのような雰囲気にしたいかなど、しっかりとした下準備があってこそのグレーディングです。

今回はざっくりとカラーコレクション、カラーグレーディングを紹介しました。これからもっと詳しい内容の記事も上げていきますので、興味があれば読んでもらえると幸いです。


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