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ビギナー編|カメラショットリスト①

ロサンゼルスを拠点に活動する映像制作会社、
ハイボルでインターンをしているERIです。こんにちは!

ハイボルのホームページはこちら!(www.highvoltageusa.com)

今回はカメラのショットサイズです。
基礎中の基礎の部分ですが、少し忘れちゃっていることろもあり…(ダメですよね。本当に…。)しかし、新たな発見!!もあり。


基本の「き」からいきますが…、お付き合い下さい。

まず、ショットサイズとは?

簡単に言ってしまうと、メインの被写体が、画角内(フレーム内)でどのくらいの大きさで写っているかということです。

ショットサイズによって、視聴者に対していろいろな印象を与えることが出来ます。
みなさんがご覧になる完成映像には、ストーリー・音楽・演技…と様々なものが組み合わさって出来ていますが、実は、ショットサイズを使い分けることによって、リズム・トーン・シーンの意味合いも変えることが出来る大変重要な要素の一つとなってます。


それでは、我が社ハイボルのキャラクター「ハイボルマン」で、
基本のショットサイズを分かりやすい様に説明していきますね。

撮影ブログ資料


今回は、青い部分の4つ

※ちなみに、カッコ内のアルファベットは、
ショットリストやストーリーボードで使われる略語です。
(ストーリーボードについてもまた何弾目かでお話が出来たらと!)

そして面白いことに、英語と日本語ではショットの呼び方が異なるんですね。こんなとこにも発見が!

1.  FULL SHOT (FS) / フルフィギュア (FF)

【英語:Full Shot(フルショット)/ 日本語:フルフィギア】                                         

フルショットとは、被写体がすっぽりとフレームの中に収まる様に撮ること。頭から足先まで全てが映り込みます。
人物や物の全体像を見せることが出来、人物の動きを全て撮影することが出来ます。そして背景や周りの状況も一緒にきちんと伝えることが出来ます。

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例えば、「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」での一場面。
全員が頭から足先まで全て映り込んでいます。
この様に一人だけではなく、複数のキャラクターをワンフレームに収めることも出来、その状況とどう関係しているのかまできちんと伝えられていますよね。

ちなみに、日本の撮影現場では「FFで撮って」と、略語で呼ばれてるのをよく耳にしますが、「フルフィギアで撮って」と呼ばれるのは、まれのような気がします。アメリカの現場では、「FSで撮って」と略語ではあまり言わず、「Full Shotで撮って」と耳にする傾向があります。

2. MEDIUM LONG SHOT (MLS) / ニーアップ

【英語:MEDIUM LONG SHOT (ミディアムロングショット)/ 日本語:ニーアップ】

ミディアムワイドショットは、被写体の膝上から上をフレームの中に収めて撮ること。フルショットとミディアムショットの中間です。

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例えばこんな感じ。とってもオススメの2本より。
初めて見た時に、こんな「ドンデン返し」見たことないと度肝を抜かれた
「The Usual Suspects(ユージュアル・サスペクツ)」から。
(カイザー・ソぜの名前は忘れることはないでしょう。笑)
そして、新しい戦争の描き方だなと感動した
「Jojo Rabit(ジョジョ・ラビット)」から。
こちらも複数のキャラクターを画角に収められます。

3. COWBOY SHOT (CS)

【英語:COWBOY SHOT(カウボーイショット)】

こちらは、あまり聞きなれないかもしれませんが、
アメリカにはカウボーイショットとなるものがあります。
別名「アメリカンショット」と言われるそう。
西部劇でよく使われたから、こういう名前がついたそうです。
カウボーイショットは、カウボーイ達が腰につけている
「ガンベルト」から頭までをフレームに収めます。
体の大部分は映したいけど、俳優さん達の表情もきちんと映したい。
複数のキャラクターの腰上から顔までを画角に収めたい時にも有効なショット。

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例えば、西部劇映画史において大ヒットした「捜索者」のこの場面。
表情もさることながら、衣装のディティールもしっかり見ることが出来ますね。

4. MEDIUM SHOT (MS) / ミディアムショット

【英語・日本語:ミディアムショット】

こちらは一番よく使われるショットと言っても過言ではありません。
被写体のウエストから上を画角に納めます。
被写体の体の動きを映しつつも、より詳細に被写体の表情などの細かなディティールも映せます。
更には、視聴者にセリフをきちんと聞かせたい場合にも最適なショットです。

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例えば、ウェス・アンダーソン監督の「グランド・ブダペスト・ホテル」のこの場面。よく使われる方法では、ミディアムショットでセリフのあるシーンを撮ってから、その後重要なシーンをクローズアップショットで撮影するという流れ。


ところで、素朴な疑問ですが…、
なぜ撮影は「Shooting(シューティング)」と言うのでしょうか。
とっても不思議なんです。また次回までの宿題にします!

それでは、今回は被写体の全体を映すショットから、腰上のショットまでをご説明しました。

次回はハイボルマンの画像の緑のショットについてのご説明をしたいと思います。


次回までにハイボルの皆さんに教えて頂き、しっかり勉強しておきます!!

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