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組織内の関係の質を高めるミッション

こんにちは、ハイファイブ採用広報チームの小林です。

第6回は、第5回から引き続きで、小松千波さん(以下千波さん)にインタビューを行いました。
2021年3月から就任した人事企画担当として、これからどんな業務を行っていくのか、お話を聞いてきました。

ハイファイブサラダとは?
2016年に東京都新宿区で創業した日本初の『パワーサラダ専門店
野菜やフルーツ、肉、ナッツ、チーズなど、様々な具材を使用し、栄養バランスの取れた主食になるサラダを提供している。
2021年3月現在は、奥神楽坂店、市ヶ谷店、牛込神楽坂店、早稲田店の4店舗を運営。パワーサラダのデリバリーサービス、オンラインショップでの販売も行っている。
小松 千波(こまつ ちなみ)プロフィール
株式会社ハイファイブ人事企画担当兼営業推進担当。2017年、創業間もないハイファイブに飲食業界未経験で転職。入社後は店長、運営統括マネージャーを経て現職。主に社内の「関係の質」を向上させるための取り組みを行っている。

Ocapiによる社内組織の関係性の見える化を行う

ー千波さん、本日もよろしくお願いいたします。早速ですが、2021年3月より人事企画担当となり、社内の関係の質を高めることがミッションとなっていきますが、どのように取り組んでいこうと考えていますか?

まずは現状把握して、課題を見つけていきたいと考えています。

羽渕さんに関係性の質を客観的に点数化したり、問題点を具体化したりすることのできるOcapi*というサービスを紹介してもらったので、それを活用していきたいと思います。
職場で挨拶がどの程度あるかや、雑談ができる関係かなどの質問から始まり、相手の仕事内容を理解しているか、気持ちを共有できているかなど、様々な質問を通じて今の組織内の関係を点数化することができます。

役員には既にテストを行ったので、店舗のチームにも行って、まずはハイファイブの組織内の現状把握、課題を見つけたいです。

*Ocapi:組織やコミュニティの状態を「関係の質」「思考の質」「行動の質」の3つの観点から定性的な測定を行い、組織の現状を「見える化」するツール。

ー役員の結果から、すでに見えてきた傾向や課題はありますか?

お互いの仕事内容を理解しているか、何気ない会話ができるか、という項目の点数が低いことが判明しました。
お互いの理解や適切なコミュニケーションが足りていないことが結果として出ています。

会社がだんだん大きくなってきて、パートナー社員の人数も増えてきて、3,4人の会社だった時よりもコミュニケーションの取り方には工夫が必要になっています。

また、飲食店では社員がそれぞれの店舗で働いて、同じ場所で業務に当たることが少ないので、お互いがどんな気持ちで、どんなことに辛さや楽しみを感じているのかということが分かりづらい側面があります。さらに今の仕事の進め方や分担の仕方では、「みんなが一杯一杯でお互いを気に掛ける余裕がない」というような状況にも陥りやすく、業務の取捨選択や整理という面からのアプローチも必要だと考えています。


ー現状で社員同士の適切なコミュニケーションのためにしていることはありますか?

以前は社員同士で飲みに行くことも珍しくはありませんでしたが、新型コロナウイルス感染症の問題があるご時世では難しくなっているので、顔を合わせなくても情報共有ができるツールを利用しています。

最近取り入れたのが、Slack*です。
もともとはLINEを使っていて、利用している人も多いので使い勝手はいいのですが、どうしても公私混同してしまって、休みの日や遅い時間にも対応してしまうんですよね。
疲れているときに連絡が入ると、もうそれだけでつらくなってしまうから、仕事とプライベートでアプリを分けられるようになったのがいい点だと思っています。
新しいツールを取り入れるというのが、パートナーさんではなかなか難しい面もあるので、LINEのアカウントをそのまま使えるLINE WORKSも最近導入しました。

Slackでは、LINEよりもやり取りがオープンになっています。
部署やプロジェクトごとにチャンネルがあって、好きな時に好きなものを見ることができるので、自分が携わる部分以外での仕事も見えるようになりました。
他の方がどんな業務をしているのか、より分かるようになったので、相互理解はしやすくなったと思います

*Slack:ビジネス向けのオンラインチャットツール。途中からチームに入った人でも、過去のチャットログを閲覧できる点が特徴。

それから日報もSlack上でシェアしています。
これはかなりカジュアルな雰囲気で取り組んでいて、私自身も『今日は疲れたので書きません!』とするときもあります(笑)
日報は役員も見ているので、スタンプで返信が来ることもありますし、後からこういうこと書いていたよねって話題になったりすることがあります。
Slackで使えるスタンプは自作もできるので、ウェルネスや0.1歩などのハイファイブの理念やミッションに関わるワードをスタンプ化して、楽しみながら取り入れられるように工夫しています。

日報はパートナー社員がメインで書いていて、役員の方々もたまに投稿をしています。
役員がどんなことをしているのか、リアルタイムではなかなかわかりづらい状況になっているので、役員がどういう想いでプロジェクトや日々の仕事に取り組んでいるのかわかるようになるとさらに良いのではないかと思います。
社長の水野さんはさすがで、大体毎日投稿していますね。


役員と現場の社員の両方に近い立ち位置からの見え方

ー千波さんは創業すぐからハイファイブにいて、役員とも距離が近いですし、お店で働いた経験も長くて、役員とパートナー社員の両方の気持ちが見えるのではないかと思います。Ocapiでの診断はこれからですが、今までの体感として課題に思っていることはありますか?

私は店長とも役員とも顔を合わせる機会が多いですが、先に述べた通りそれぞれの勤務場所が違うので、お互いに日頃からコミュニケーションを取ることが難しくなっています。

また、私含め飲食業界はハイファイブが初めてというメンバーも少なからずいて、皆のバッググラウンドが様々なので、お互いの当たり前が違うことによるコミュニケーション不全も起こっていると思います。
今後ハイファイブはベンチャー企業として、より飲食店の枠に捉われない取組を行っていくことになるでしょうし、その時に多様なメンバーが集まっていることはとても強みだと思います。とはいえ現実には、日々お店を安定して営業していくことが大切で、それだけでもとても大変なことなので、そのギャップを埋められるようにしないといけないと思っています。


ーどういった時に、役員とパートナー社員との間にあるギャップを感じていますか?

まず、その両者がいつの間にか二項対立で語られるようになったことが新鮮というか、ギャップがある証拠なんだなと思います。
当然社員3人くらいの規模だと「会社が」「本部が」「現場が」という言葉って絶対出てこないんですよね。それ自体が悪いことでもないし、便宜上必要なこともあるし、私も使ってしまうことはあるのですが、課題を感じている時にそれらを主語にしてしまうと、結局どこに問題があってどこにアプローチしたらいいか分からなくなってしまうことがあるので、できるだけ個人に置き換えて考えられる方が良いのではないかと思っています。

例えば、「現場が疲弊している」という言葉があったとして、30店舗くらいあってみんな疲弊していたら、きっと共通する課題が多くあるのでしょうが、今の規模では各人の疲弊の要因が全然違う可能性も大いにありますし、「現場」に誰まで含めるのか人によって捉え方が異なるかもしれません。それを一括りにして「よし、長時間労働を解決しよう!」とかってなってしまうと、何の解決にもならない結果を生んでしまいます。(長時間労働は良くありませんが)

それらキーワードが頻繁に出てきてしまうということは、この規模でありながら個人の像がハッキリ浮かび上がっていないのかなと思います。私にとって最初から水野さんは水野さんだし、茉美さんは茉美さんだし、近藤さんは近藤さんなので、それより先に「経営陣が」という言葉が出てくることはありません。パートナー社員も同様です。
お互いを知ることが足りていないから、個人より先に肩書や括りが出てきてしまうのかなと感じます。

ー双方のギャップを埋めるためには、どうしたらいいと思いますか?

まず社員は、役員も含めて全員サラダを作れたらいいんじゃないかと思います。
パワーサラダ専門店なのでサラダが全部の基本ですし、お店ではどんなことが大変で、逆にどんな施策なら負担なくできるのか理解できると思います。

スケジュールが詰まっていたり、大変な業務があったりしても、役員やその他の業務に携わっている人たちが、お店での大変さを理解してくれているとわかっていれば、一緒に頑張っていけるのではないかと思います。

それに、これは私の持論ですが、サラダを速く作れるとそれだけで一定の信頼関係が築けるんですよ(笑)。私は4年近くサラダを作ってきて、自分にとってサラダが速く作れることは当たり前で、外で役立つことでもないので特別なことではなかったのですが、今の店長方が入社されてからそこを褒めてもらえることがとても多くなりました。私には店長達に勝る飲食店の運営力や知識はないので、サラダのことだけでも伝授できて、頼ってもらえて良かったと思います。

今は会社として情報経路や共有手順、スケジュールなどの整備を順次行っていて、役員の方たちも社長の目指すものを最大限実現しつつ、店舗やラボの負担がない均衡点を探ってくれているのを理解しています。それはとても大切なことで必ずやっていかなければならないことですが、今のフェーズで「ムリ」がゼロになることはないと個人的には思っています。
それであれば、「ごめん、一緒にサラダ作るから協力して!」って言っちゃった方が全て丸っと収まるのではないかと思います。正しい手法ではないかもしれませんが、きっとその方が楽しいです。

昔は人手が足りなくて、水野さんと茉美さんと私と3人でランチピークを回したこともありました。水野さんのレジが遅くて、会計が終わるよりもサラダの出来上がりの方が速かったことも今では良い思い出です(笑)今のメンバーでもそんなことが出来て、将来会社が大きくなった時に「あの時こんなことがあったよね」って役員と私たちとで笑い合えたら良いなと思いますし、それでこそベンチャー感がありますよね。
こんなこと言っていいか分かりませんが、どんな会議でコミュニケーションを図るよりも効果的だと思います。

相手が自分を理解してくれていたら、逆の立場も考えられるようになると思いますし、それが広がっていったら会社全体の関係の質も向上していくと思います。


ー両方の立場が見える立場だからこそ、やってみたいことはありますか?

今は、会議で羽渕さんがファシリテーターをしてくださることが多いです。
会議の中では、同じ時間を共有して、同じ結論が出たはずなのに、考え方や認知が違っているから話が進んでいない、とらえ方が違うから結論が一致しない、ということが良く起こります。
それに羽渕さんが関わると、良い悪いで判断せず、ただの違いとしてとらえてくれて、現状をしっかり把握することができます。
認知のすり合わせがうまくできて、うまく話が進むようになっています。

私はもともと、会議でガンガン意見を言うタイプではないので、ファシリテーターになって認知のずれを調整する役ができたらいいなと思っています。

ハイファイブは、計画にない案件を行う機会がとても多いです。
社長の水野さんはチャレンジャーで冒険心が強く、楽しいことが好きな方なので、本当にいろんなことをやります。

スピード感があって、でもそれをゆっくり振り返るタイミングをなかなかとれていません。
人数が少なければ、そこまでしっかりやらなくても、何となくでも振り返りができます。
でも、人が増えるとそれぞれのとらえ方があって、認知のずれも生まれてしまいます。

どんどん色んな事に挑戦し続ける中でも、結果に対する認知のすり合わせをして、振り返りや反省をすることも大事になってくると思います。

ーこれからハイファイブ社内の関係の質が向上していって、また新しい姿や挑戦が見られると思うと、とても楽しみです。千波さん、ありがとうございました。

ライター:小林梨南
株式会社ハイファイブ採用広報チーム。食べることが大好きで、特に抹茶が好き。全国300店舗以上の抹茶スイーツを食べ歩き、オウンドメディアを運営中。 2020年から本格始動したインスタグラムは、1年でフォロワー100倍の急成長中。

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