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『関係の質を高める』ことが成長の鍵

こんにちは、ハイファイブ採用広報チームの小林です。

第3回は、2021年1月にハイファイブのCHRO(Chief Human resource Officer: 最高人事責任者)に就任した羽渕彰博さん(以下羽渕さん)にインタビューを行いました。
組織開発のコンサルティングを専門としている羽渕さんが、これからどのようにハイファイブと関わっていくのか、ハイファイブをどのような会社にしていきたいのか、熱い思いを聞いてきました。

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羽渕 彰博(はぶち あきひろ)プロフィール
株式会社ハイファイブCHRO。個人投資家としてハイファイブに出資。2020年9月よりハイファイブに参加し、ビジョン・ミッション・バリューの再定義と貢献した。対話を通じて適応課題を解決し、意思決定や実行が円滑に進む環境づくりを実践している。
組織開発のコンサルティングを専門とするreborn株式会社の創業社長、自分の個性を誇れる自尊心を育むための子どもたちの暮らしの場をつくる特定非営利活動法人 ごかんたいそうの理事を兼任。


役職にとらわれずに、仲間に喜ばれる仕事をしたい

ー羽渕さん、今日はよろしくお願いいたします。早速ですが、CHROとはどんなお仕事ですか?あまり聞き慣れない単語ですが…。

CHROとは最高人事責任者のことで、採用、育成、評価、労務などの人事に関わる仕事をする役職のことです。
でも実は、現在のハイファイブでは、割と人事以外のことをしています。自分の役職にこだわらずに、会社に必要なことをやっています。

もちろんCHROとして、人事関連の仕事は取り組んでいますし、任されたときにいつでもできる状態にしていますが、今はハイファイブに参画したばかりなので、先に信頼してもらうのが最優先かなと思っています。自分の役職名にとらわれずに、皆が喜んでくれることをしています。

人が喜んでくれたら、自分もすごく嬉しいんです。

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ー人事以外の仕事も、オールマイティにこなしているんですね。具体的にハイファイブでは、どんな業務をしてきたのですか?

まずは経営陣にヒアリングをして、ハイファイブが目指すビジョンや、そのためにやるべきミッションを言語化しました。

ハイファイブに参画したばかりのときは、社員が皆、それぞれに会社のことを想って行動していましたが、解釈が人によって違っている状態でした。企業理念、経営理念など、企業としての目標がぼやけているのは、サッカーに例えるとシュートを打つべきゴールがどこにあるかわからないようなものです。それでは成果につながりづらいですよね。

ここでは単なる目標ではなく、皆が喜んで、ワクワクしてシュートをしてくれるゴールを設定することに気を配りました。

次に5年後に達成したい中期計画をブレイクダウンして、四半期目標を定めました。OKR*という目標設定、達成のためのツールを導入し、業務の優先順位づけを整理しました。

現在は日々の通常業務については、業務プロセスを標準化し専門業者に外部委託するBPO*を進めて、役員やパートナー社員が本来やるべきことに専念できる環境づくりを行っています。

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*OKR:アメリカのインテル社で誕生した、目標設定、達成のためのツール。従来の方法と比較して、より高い頻度で目標設定や追跡、最評価を行うのが特徴。現在では、GoogleやFacebookなどの世界的大企業も採用している。

* BPO:BPOとは、企業活動における業務プロセスの一部を一括して専門業者に外部委託すること。社内の業務時間やコストを削減することで企業内リソースに余裕ができ、コア業務に集中できるような組織環境を構築する。

ーみんなの意見を整理したり、言語化したりするのが仕事なのですね!

さすが、まさにその通りです。もともと私はワークショップのファシリテーター*の仕事をしていました。時間通りに結論が出るように調整したり、意見を出し合ってまとめることが専門です。ワークショップではなく現場で実践しているイメージです。

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現在は、経営会議のファシリテーションをする方がいらっしゃらなかったので、それも自ら手を挙げてやらせていただいております。

会議の場で意見を出すのって怖いと思うんです。
自分の意見が変だと思われたり、否定されたりしたらどうしようって不安がある。
誰にも否定されないで、受け入れてもらえる、安心安全な場所じゃないと発言をするのは難しい。

だからこそ参加者全員が意見を出しやすい雰囲気を作るのが、自分の仕事だと思っています。自分のミッションは、『関係の質を高める』ことだと思っています。


*ファシリテーター:中立な立場から意見の対立を調整したり、発案を促し、会議や研修が円滑に進むようにサポートする人のこと

人間関係で重要な『関係の質を高める』とは?

ー『関係の質』ですか?初めて聞いたワードですが、どのような意味なんでしょうか?

『関係の質を高める』とは、端的に言うと、人間関係を良くするという意味です。

ギスギスした関係でモヤモヤする仕事を進めているのだとしたら、ホクホクした関係でワクワクする仕事ができるように組織変革していきます。企業としては最重要目標に向けて挑戦することが大切ですが、関係の質が悪い組織は、「挑戦」ではなく「調整」ばかりして一向に進みません。

組織変革には、MIT元教授のダニエルキム氏の提唱する組織の成功循環モデルを参考にしています。いきなり成果を求めるのではなく、まずは関係の質を高めていく。そうすると前向きに思考や行動の質が変わっていき、結果的に成果につながるという考え方です。自分も身をもって体感しています。

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ーなんとなく分かるのですが、難しそうですね。具体的には何をしたらいいんでしょう?

関係の質を高めるためには、「他者を理解すること」がとても大事です。

人はそれぞれ、違った価値観を持っているので、同じ出来事を体験していても、違った解釈をしています。そこで自分の解釈を押し付けて、相手の考えを否定しまうと関係性が悪くなってしまいます。

例え共感できなくても、相手がなぜそのような解釈をするのかを理解に努める。面白がって聴いていくうち、相手は理解してもらえて嬉しい気持ちになる。その上で解釈のズレがあれば、対話を通じて解釈をすり合わせしていくことによって、関係の質が高まっていきます。

相手が自分を理解してくれるという安心感があれば、意見を交わしたときに内容が曖昧でどっちともとれる場合にも、ネガティブではなくポジティブに解釈して受け取ってもらえるようになるんです。

だから、いきなり仕事の話に入るんじゃなくて、その前に雑談を入れたり、空き時間に会話をしたり、そういうことが大事になります。自分と考えが違っても、へえ―そうなんだ!面白いね!って、面白がって相手に接することを意識しています。

ーそんな関係が実現したら素敵ですよね。他者理解の輪を会社全体に広げていくためにはどうしたらいいと思いますか?

他者理解の輪を広げていくためのスローガンとして、ハイファイブの経営理念を『We are You』という言葉にしました。私たちは、あなたのことを自分と同じくらい理解しますという意味を込めています。

その上でまずは自分や経営陣が社員やパートナーに対して率先して実践しています。社員やパートナーが人生で何を大事にしているのか、何が悲しくて、何が嬉しいのか。ハイファイブの会社の方針とは関係なく、家族が欲しいとか、海外に行きたいとか、その人がその人である背景や、過去の人生を共有して、それを応援したいと思っています。

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そしたら心に余裕ができて、社員やパートナーも仲間や家族に優しく接せるようになると思います。そしてこの流れがパートナーから、お客さままで広がったら素敵だと思います。まずは経営陣からパートナーへ、パートナーからお客さまへ、まるでシャンパンタワーのように受け継がれていくので、僕は「シャンパンタワーの原理」と勝手に名付けています。

お客様にもただ商品を売るだけじゃなくて、お客さんのご希望を理解してご提案していく。サラダを買ってくれた目的が、ダイエットなのか、美容や筋トレ、糖質制限なのか、理解をして商品を勧めたり、アドバイスできると嬉しいんじゃないかと思うんですよね。

単なるスキルの高さだけではなく、他者の価値観や夢を応援する姿勢に共感できる方と一緒に働きたいですね。

ー羽渕さん、ありがとうございました。関係の質を高めるために、他者理解、人に優しくすることを今日から私も実践していきたいと思います。

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