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マスクを着けての運動は苦しいけど高地トレーニングと一緒の効果?

コロナウイルス感染防止のためマスクを着用して運動する方も多いのではないでしょうか。
普段の運動に比べて呼吸するのが苦しいと感じると思います。もしかしたらこれも高地トレーニングと一緒の効果があるのではと期待しまうかもしれません。

まず簡単に答えるとマスク着用では高地トレーニングと同様の効果は得ることができません。

高地トレーニングとマスク着用の主な違いは肺に取り入れられる酸素濃度と空気量の違いになります。
平地の空気中の酸素濃度が約21%に対してハイアルチの低酸素ルームでは15%です。マスクを着用した場合はこの酸素濃度に変化はありません。マスク着用での違いは肺に取り入れられる空気量です。もちろん取り入れる空気の量が減れば酸素量も減りますが酸素濃度が低いのとは違います。そのためマスクを着用した場合に肺は通常の酸素量を確保するために例え同じ運動強度でも過剰に働かなければなりません。肺の活動量が増えれば自然と体は苦しさを感じます。

高地トレーニングを経験された方ならお気づきと思いますが、一概に苦しいと言っても高地トレーニングの苦しさとマスク着用時の苦しさには違いを感じることができると思います。

高地トレーニングのメリットは酸素濃度を制限することで血中酸素濃度を下げ体内に負荷をかけます。そうすることで身体は酸素を効率よく取り入れる、運搬する、使用すること覚えます。

マスク着用では酸素濃度に制限はかからないため同じような反応は起きません。
しかしマスク着用で走ることに意味がないというわけではありません。肺が通常より働くということは鍛えられることを意味します。実際にマスク着用のトレーニングで横隔膜などの呼吸器が鍛えられます。

しかし高地トレーニングもそうですが、マスク着用時に過剰に運動強度を上げると体への負担は大きくなり危険性も伴います。運動強度が高い=運動効果が高いというわけではありません。ご自身の体が対応できる適切な範囲で運動を続けることがより大事ですので無理のないペースでの運動を継続しましょう。

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