画詩#12 地下深く
私は 地下深く眠っていた 静かに眠っていた
それはとても大切な時間で 自分そのものの時間だった
掘り起こされ 奪うように求められ
人々の争いの種になり 世界中を移動する
そんなことは求めていなかった
人々の目にさらされ 自分ではどうすることもできず
地下ではないところに閉じ込められ 移動する時を待つ
そんなことを求めたことはなかった
今でも 地下深く眠っていた あのころを思い出す
自分のままでいられた あのころを思い出す
2020年5月13日
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