画詩#06 落ちない涙
ずっと落ちない涙がある
落ちていかない涙がある
それは小さい時から僕と一緒にいて
どんどん大きくなっていく
僕が泣くたびに大きくなっていく
大人になったら落ちるだろう
僕はまだ子供だから落ちないのだろう
そう思っていたけれど、どうやらそうじゃないらしい
大人になって僕が忘れていても、それは一緒だった
大人になって僕がそれを嫌っていても、それは一緒だった
どこまでも一緒だった
泣くたびに大きくなったけど、落ちるどころか、絶対離れなかったんだ
絶対に
そして、やっぱり、まだそれは僕と一緒にいる
時折、話しかけてみるけれど
子供のような顔をしたそれは、何も言わない
何も言わずに一緒にいる
ただ僕と一緒にいる
2020年4月14日
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