後味の悪い小説を読んだ

すごく後味のわるい小説を読んだ。

写真は本文とは関係ありません

避けられない理由から悲しい状況におかれた主人公が、最後に救われるかと思ったら何も起きずに泣いて終わるのだ。

読んでる途中から(これはつらいな)と思っていたのだけれど、フィクションなんだから最後はどうにかしてくれるだろうと期待してもいたのだ。でもそんなことなかった。

本も映画も、心の成長に、とかインプットに、とか、目的を考えながら読むことなんて特になくて、僕は単に娯楽だと思っているのだけれど、ということは、である。嫌な気持ちになる作品を、あえて読む必要はあるんだろうか。

路地

人間の心理をみごとに描いた傑作といわれる「罪と罰」では、序盤に主人公が身勝手な理由でおばあさんを殺してしまい、そのあとずっと後悔する様子が書かれていた。若いころ読んだとき、そりゃそうだろうよ、と思った。おばあさん殺したら後悔する、当たり前である。いるか、この本。

僕がまだ未熟で、作者の意図した領域まで達していなかっただけなのかもしれない。たぶんそうだろう。

でも世の中にはスターウォーズとかアガサクリスティーとか、最高におもしろい作品が読み切れないほどある。そっちから先にあたった方がよくないだろうか。人生は短いのだ。

那覇

こういうことを考えさせてくれたこと自体「後味の悪い本」の功績なのかもしれないけれど、これを読むのにかけた10時間でジョーズなら3まで見られるだろう。

ジョーズ3は面白くなかったけどさ。


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