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生き続ける言葉 #ことば展覧会

言葉とは
人間の特権

ずっとそう思っていた

人間は
言葉で認識し
言葉で思考し
言葉で分別する

こんな高度なことは
他のどの生物にもできないと。

日々
この地球上で
どれほどの言葉が
飛び交っているだろう

人類は
巧みに言葉を使いこなしては
無自覚に言葉を使い捨てる

我々は
知っているのかもしれない

言葉の実相を。

あらゆるものは
言葉になった瞬間
その本質から離れていくことを

言葉が指し示す実体なんて
本当は何処にもないことを


最近、ふと 
気付いたことがある。

人間が言葉を
使いこなしているのではなく

言葉が人間を
使いこなしているのではないかと

言葉は人間に寄生し
人間を言葉に依存させることで
驚くべき進化を遂げてきたのだと

世界に溢れる 多様な言語文化
心の機微に触れる 精妙な言語表現

それらはすべて
言葉の巧みな生存戦略

こうして言葉は
もはや永遠の命さえ
獲得したのだとしたら……

地球上で
最も成功した種、

それは
人間なんかではなく
言葉のほうかもしれない。





はじめまして、東野たまと申します。

「拝啓 あんこぼーろ」様の「ことば展覧会」の企画に参加させていただきました。noteで知り合った私のソウルメイト、あきやまやすこさんをはじめ、いつも親しくさせていただいている方々が投稿されているのを見て、私も参加してみたいと思いました。

「拝啓 あんこぼーろ」様がこの企画を出される前に、私も言葉について色々と考えておりました。今回は、少し前に発表させていただいた「主体」という詩をベースに、そのイメージをさらに発展させ、私が考える「言葉そのものの姿」を言葉にしてみました。


「拝啓 あんこぼーろ」様、素敵な企画に参加させていただき、ありがとうございます。皆様の今後の作品も楽しみにしております。

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