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その目

自我が芽生えるとき
そっと閉じられる目がある

誰もそのことに気づかない

親も周りの人間も
もちろん本人も

それは人間に運命づけられた 
後天的盲目

迷いの道を
迷いなく歩み始める子供たち

  さらに深い迷いの中を生きる大人たちは
  それでいいんだと子供たちを勇気づける

彼らもやがて
父となり母となるだろう

かつて自分たちが育てられたように
彼らの子を育ててゆくだろう

その目 
ずっと閉じられたままのその目

開かれることもないのなら
なぜその目を授かって生まれてくるのか

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