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日本酒~高級酒~


高級な日本酒と言ったら何を思い浮かべますか?

写楽の極上二割、八海山の金剛心、来福の超精米8%、而今、黒龍等々。。
酒蔵の出している最高級品や限定モデル等は4合瓶で原価1万円を超えるものがざらにあります。


そんな特級品からは1つ落ちますが、今回は写楽のしずく取りを飲みました。



写楽は福島県の宮泉銘醸株式会社のブランドです。

廃業になる東山酒造から2009年に宮泉銘醸株式会社が受け継ぎ、2013年にdancyuで紹介されて以来爆発的に知名度を上げた日本酒です。
全国新種鑑評会やsake competitionでも複数回受賞していますが、生産量が少なく、全国の特約店でのみ販売しているため入手が難しい日本酒としても知られています。

名水の多い会津の中でも、酒造りに最適といわれる灘の「宮水」に近いことから名づけられた宮泉の水と、地元の契約農家と作った良質な米から最高級の日本酒を作っています。


今回飲んだしずく取りはこちらです

(画像左)
山田錦 精米歩合:40% 日本酒度: +3酸度:1.4

特徴は2つで

①しずく絞り
酒蔵での一般的な搾り方は、上槽で自動圧縮機を使って一気に搾り出す方法です。
短時間で絞り出すことで酸化を防止できますが、強い圧がかかるため、品質に影響が及んでしまいます。
しずく絞りとは、ゆっくりと時間をかけて圧縮を行ない、滴り落ちてくる「雫酒」のみを集める製法で小林酒造の鳳凰美田にも使われています。

②急冷火入れ
新酒生酒を、そのまま一回急冷火入れで瓶詰、瓶貯蔵しています。
熱燗にする時、温めた後急冷して味を締め、もう一度温めるという温め方が良いとされていますがそれと同じ理論ですね。
旨味、高品質を逃すことなく瓶に詰め込まれています。


このように手間ひまがかかっていることが値段の理由です。


上品な香り、米の味わいがしっかりして、正に大吟醸を飲んでいるような味わいでした。
いつまででも飲んでいられるような心地よさがありました。

見かけたら是非飲んでみてください。



備考 飲食店での価格

飲食店で提供される時は飲み物(食べ物)は原価の3倍くらいで提供されることが多いです。
経営学の理論的にはFL(人件費+原材料費)を70%以下に抑えるのがギリギリとされていますが、小さな居酒屋等は月によって売上に変動があるため、土地等の固定費、機材の保守・減価償却、光熱費、積み立て金等等を考えると、人件費20%原材料費30%に収めようとしている所が多いです。(それでも利益は10%を切ったりします。)

なので売値は10/3倍、つまり大体3倍くらいで設定されています。
もちろん、ウイスキーの原価が安かったり(角ハイボールだと39円)、ビールが高かったり(プレミアム・モルツだと200円)しますが、平均して30%に収まるように計算されていると思います。
ハイボールやカクテル、ソフトドリンクでかなり利益が出るので日本酒に関しては、3倍以下の価格で販売する店が多いと思います。
高いなと感じることもあると思いますが、つまみが出てくる、食器を洗わなくて良い、少しずつ色々飲める、冷えた日本酒が飲めることなどを考えると、原価を気にせずに、楽しく飲める場を提供してくれるお店に感謝して飲んでいたいですね。

※酒屋との契約が違うので店によって仕入値が違いますが、ざっくりとこんな感じです。

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