子どものやる事は時に狂気を帯びている
どうも。東野京(ひがしのみやこ)です。
何かをキッカケにして過去の記憶がフラッシュバックすることって有りますよね。
今回はそんな突如として蘇った記憶について記していきたいと思います。
記憶が蘇ったきっかけ
私は漫画が好きです。
とはいってもそこまで造詣が深いわけではなく、語れる程の知識や熱量があるわけでもありません。
父もそれなりに漫画が好きだったので、物心ついた頃には部屋に乱雑に積まれた週刊少年ジャンプ、週刊少年サンデー、週刊少年マガジン、週刊少年チャンピオンを娯楽として育ちました。
よくよく考えたら玩具を買ってもらった記憶があまりないのですが、漫画にハマっていたので欲しがらなかっただけかもしれません。
幼稚園児だった頃には名探偵コナンとH2の単行本を買ってもらっていました。
当時の私に内容を理解できていたかどうかという点は疑問が残ります。
父が亡くなった後も数種類の漫画雑誌を買ったり買わなくなったりを繰り返しました。
上記に挙げた以外だとコロコロコミックやボンボン、ガンガンなんかも読んでいました。
今では紙媒体の雑誌は購入しておらず、WEB媒体での漫画を読むばかりになっています。
(正確には紙媒体で購入していた雑誌が存在したが、紙媒体での発刊が終了してしまった)
通勤で電車に乗っている時間が片道一時間以上あり、漫画を読むのにちょうど良い時間が日々確保されています。
満員電車でも難なく読めるので、WEB媒体の漫画の存在する時代に生まれて良かったなと思う次第です。
そんな形で日々読んでいるのがジャンプ+という媒体で、毎日更新される作品を読み耽っています。
曜日毎の連載作品以外にも読切が掲載されることがあり、読切も目を通すようにしています。
5月18日の更新分で、こんな読切作品が掲載されていました。
作品の中に絵の具を食すキャラが登場していました。
その絵の具を食べるという行為を見て、幼い頃の記憶が突如として蘇ってきたのです。
空前絶後の絵の具食ブーム
私が小学生の頃の話です。
学年や季節などは正確には覚えていないのですが、低学年の頃の事だったように思います。
学校で、絵の具を舐めるのが流行りました。
休み時間等の先生の見ていない隙に、多数の生徒が絵の具を舐めて味を評論し合います。
〇〇色はちょっと甘くて美味しいとか、✕✕色は苦くて美味しくないとか、そんな感じです。
誰が始めたかも定かではありませんが、絵の具ソムリエは日に日にその数を増やしていきました。
気が付いた時にはクラスの大多数が絵の具食に目覚めてしまっていました。
その光景は異様でしかなく、幼い私の目にもおぞましく映っていた事を覚えています。
勧誘という体の同調圧力
絵の具を食す生徒達がまだマイノリティだった頃は白い目で見ていた生徒達も、いつの間にか染め上げられていました。
彼等の主義や主張は絵の具によって塗り潰されてしまったのです。
絵の具人間がマジョリティになった頃、絵の具を食さない異教徒への圧が強くなっていきました。
私は一貫して絵の具を食さずにいたのですが、同志達は一人、また一人と陥落していってしまいました。
幾許かの寂しさから流れに身を委ねた方が楽だろうなという諦観の念を抱きそうになりましたが、それ以上に絵の具を食べたくなかった。
私は所謂「空気が読めない奴」だった事もあり、自身の主張を曲げないまま突き進み続けました。
どんなに居心地が悪くなろうとも己の信念は曲げたくない、異教徒でも構わないというスタンスです。
実際はただ絵の具なんて食べたくないという思いしかないのですが。
そうした私のスタンスは絵の具派の人々には到底受け入れられるものではありませんでした。
いつの間にか無視をされるようになり、クラスで孤立していました。
たかが絵の具がここまで人を変えてしまう事に驚きましたが、絵の具はあくまでキッカケでしかなかったのかなと思います。
きっとこれは社会の縮図で、ふとしたキッカケで同様の出来事が発生するのでしょう。
世界が改編されたのかもしれない
空前絶後の絵の具ブームは何の脈絡もなく終焉を迎えていました。
気が付いたら終わっていたという状況で、それ以降は誰一人として絵の具を舐めませんでした。
そもそもそんな出来事がなかったかのように振る舞っています。
絵の具ブームが始まる前の状態に戻っているようにしか見えませんでした。
怖くて誰にも訊けていないのですが、この絵の具に関する騒動そのものが皆の記憶から消えているように思えます。
私が幻覚を見ていたのか、はたまたいつの間にか世界が改編されてしまったのか、そうでもないと辻褄が合わないような状況です。
私自身も今思い出すまではすっかり記憶から抜け落ちてしまっていました。
おわりに
生きていると不思議な出来事がそれなりにあるものですよね。
せっかく思い出せたので備忘録になればと思いますし、皆さんの暇潰しにでもなれば幸いです。
また何か思い出すことがあれば記事にしたためたいと思います。
最後までお目通しくださった方、ありがとうございます。
また何処かでお目にかかれたら幸いです。
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