欧州議会選挙関連:「報道1930」(2024.6.10)と産経新聞掲載談話
昨日6月10日は、一日中欧州議会選挙をめぐるメディア対応に追われていました。
皆様にお見せできるものとしては、国末憲人先生と一緒に出演した「報道1930」がすでにyoutube に掲載されています。
また、産経新聞に少し長めの談話を掲載していただきました。
(う、写真がドアップになってしまいますね…
お見苦しくてすみません。どうか無視して記事を読んでください。無料です)
Yahoo!記事は産経新聞の転載です。
以下の議席分布を見ながら上記の解説を見たり読んだりしていただくとありがたいのですが、
https://x.com/guyverhofstadt/status/1800074797592059958?s=46
こちらも分かりやすいです。
ポイントとしては、
・ 結局、中道右派の欧州人民党が手堅く勝利
・ しかしフランスでの国民連合の伸長は顕著
・ ドイツでのドイツのための選択(AfD)も第二位、議席数も伸ばす
・ 緑の党等の凋落傾向が顕著。左派の影響力現象を印象付けた選挙
・ (松原さんも番組中何度も疑問を呈しておられた通り)「極右」という言葉の使い方には慎重であるべき。欧州において、過去数年間以上にわたって、これだけ影響力を定着させてきた勢力を「極」右と呼ぶことは妥当かどうかの検討は常に必要。しかし欧州では同時に、(分析概念とはまた別に)イスラム排斥や移民敵視等を打ち出す勢力は引き続き「極」右として「警戒」すべき、という考え方があるのも事実。
また、1930でも産経でも、欧州外(ロシアと中国)からの選挙介入の話をさせていただきました。
ロシアによる欧州の選挙(欧州議会選挙に限らない)への介入はすでによく知られた現象ですが、中国による欧州議会選挙介入が大きく取り沙汰されたのは今回の選挙が初めてといえます。
中国はおそらく、欧州議会を弱小組織と見なして長いこと軽視していたのですが、2020年代以降、欧州議会が対中強硬路線を明確にしてきたことを受け、介入を強めつつあるようです。
EUにおける「民主主義の赤字」が指摘されてもう長い年月が経ちますが、欧州議会選挙はその中でも、唯一EUの民主主義を担保するものと見なされてきました。
しかし、その欧州議会選挙も外国勢力による操作の対象であるとすれば、EUの民主主義の根幹が揺らぎます。
この深刻さは日本になかなか伝わりませんし、日本にとって完全に人ごとでもないのです。
今回の選挙での中露の介入は、すぐには判明しなくても、数ヶ月あるいは数年後に実態が明らかになる場合もあるでしょうし、
さらに欧州議会選挙が終わったら「なくなる」ものでもないので、引き続き注視が必要です。
それでは皆様良い1日をお過ごしください。
私は昨夜の出演後、所用でホテルに止まったのですが、朝ごはんに買ってきたトマトジュースにストローがついていなかったことに気づき、
ストロー差し口を無理やり開けて、顔をうわ向けてトマトジュースを口の中に流しこんだところ、ジュースが顔中に飛び散り、朝から吸血鬼のような様相になりました。
今日もまたこうして、エレガントな朝を迎えてしまいましたわ…