米国株の「荒野の七人」：ITバブルの再来に警鐘

皆さんは、株における「荒野の七人」を知っていますか？

米株式市場、特に大型成長株の一部は、近年急激な上昇を見せています。こうした銘柄はしばしば「荒野の七人」とも呼ばれ、その似たような動向が、2000年のIT相場（ドットコム・バブル）と共通点を持っていることが注目されています。

IT相場は1990年代末に、IT関連企業の株価が急騰しました。これは、冷戦終結後に軍事技術が民間へ応用され、インターネットの普及が始まった時期でもありました。企業と消費者間の双方向通信が可能になり、Eコマースが台頭しました。IT関連大型株が市場の主役となり、その集中度は非常に高まりました。

同様のトレンドが現在の市場でも見受けられます。安定した業績を持つ銘柄が少なくなっており、政府の支援によってIT関連事業の長期的な成長性に対する期待が高まっています。また、金融緩和策も市場をけん引しています。

しかし、歴史は繰り返すものではありません。過去のIT相場後には教訓があります。最も重要なのは、株価のリスクが金融政策よりも景気や企業業績に関連していることです。ITバブルの時には、業績予想の下方修正が増加し、株価は急落しました。

また、ITバブル後には、成長株から割安株への投資トレンドが変化しました。大型株から小型株へのシフトが起き、割安な銘柄が注目されました。つまり、投資家は業績を重視し、成長株への過度な期待が株価を割高水準に押し上げた結果、リスクを見過ごしていたのです。

今回も同様のトレンドが続く可能性があるため、投資家は冷静な判断が求められます。大型成長株に過度に依存することなく、リスクを正しく評価し、分散投資を検討することが重要です。

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