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「私よりキレイだから」オンナの心理~結婚式に潜む顔3⃣

ウエディングエッセイ

【オンナの嫉妬から担当を外された結婚式場スタッフ】


結婚式の主役は誰?
もちろん新郎、新婦。いや、正確に言ったら新婦が主役。
特に結婚式、披露宴に強い思い入れと夢を持っているほど、主役は新婦だろう。

自分が主役で、誰からも不満がでないイベントは人生で3回。
誕生の時、結婚式の日、そしてお葬式。

自分の意志が反映されて、そのイベント、その時間を体感できるのは結婚式だけだ。

【嫉妬深いオンナは愛情に飢えている?】

 
結婚式の仕事をしていた時、親しかったプランナーが愚痴をこぼしていた。
「受け持ちのお客様の担当を外された」
その時は本人には理由がわからなかった。
思い当たる節もない、と。

彼女は人当たりもよく、仕事もできる。
接客業に必要なコミュニケーション能力にも長けている。
なぜだろう?私も不思議だった。
ほどなくして、他のプランナーからその理由を聞くことができた。
 
「担当外された理由なんだと思う?」
「ナニ?」

新婦が式場責任者宛に電話をしてきて、次のように言ったらしい。
 
『プランナーが私よりキレイだから変えて欲しい』

はぁ?なんじゃその理由。
自分よりキレイなオンナを、彼の目に触れさせたくないらしい。
だって当日は、自分が一番キレイな存在でありたいから。

確かにそのプランナーは、キレイとカワイイを併せ持った魅力のある人。
でもよーーー
ご新婦様、あなたの結婚はもうカウントダウン入っているわけよね。
いや、既に入籍済みよね。
ご新郎のことを信用していないの?
それとも?

ひょっとして、あなたはそのご新郎を誰かから横取りでもしたのかなぁ~
はたまた、ご新郎からの愛情表現が乏しいから不安なのかなぁ~
ご新婦自身が愛されているという実感が不十分だから、このような事になってしまったのだろうか?
 
些細な事で彼の浮気や、気持ちの離れを疑るオンナ。
それは愛情が強すぎる人に多いように思う。

ここで言う愛情とは、相手に対する愛情だけではなく、自分に対する自己愛の強さにも一理ある。
「私がこんなに好きなのに、なんであなたは浮気するの?」
「私がいるのに今、他のオンナを見た」
とかね。。。。
 
あれ?そういえば、後任の担当は誰になったんだっけ?
「キレイだから嫌」という理由で外されない担当者って、、、、
 

【スタッフの外見にこだわるオンナの心理】


人の価値観とは、本当にそれぞれだ。
結婚式の担当者が美人だから嫌だという人もいれば、『イメージじゃないから嫌だ』というお客様もいた。
『イメージじゃない?』職業というものは、それに相応しい見た目や、その仕事をしていくうえで自然と一定のイメージが出来てくる。

例えば、学校の先生。
金髪に濃いめのメイクでは相応しくない、というイメージになる。
だが、同じ金髪に濃いめのメイクでも、美容関係やアパレル関係だったらどうだろ?
「有り」となる。むしろ『それっぽい』となるのだ。

そのイメージを大事にしている?のか、こだわりなのか?
「担当ヘアメイクと、司会者をイメージに合わないから変えて欲しい」
そんな要望がお客様からあった。

 
そのご新婦の言い分とは?

「担当者の技術に不満があるのではない。
私のヘアメイクを作り、常にそばにいる人は
『ザ・ヘアメイクアーティスト』の雰囲気を持った人がいい。
私達の司会をする人は、キレイ系で華やかな人をイメージしていた」

「ヘアメイクさんにはスタイリッシュさが欠ける。」
「司会者さんはなんだか地味だ。」

ゲストの目に止まるポジションにいるスタッフの、見た目も含めての『私達の完璧な結婚式』ということだそうだ。
ちょっと驚いた。そういう考えかたもあるのか~
 
結婚式というのは主役は新郎新婦であり、スタッフは黒子。
なるべく個性を殺して二人を輝かせるものである、と考え仕事をしてきた。
カラーリングの色、ネイルカラーの色、アクセサリーの有無にメイクの品。
手抜きはしないできちんとするが、全てを控えめにして自分の印象をゲストには残さない。
それらの概念が崩れた。
 
どうやら、このご新婦の考え方は『スターの気分を味わいたい』という事のようだ。
業界風のヘアメイクスタッフに、カメラマン、アナウンサー的な司会者。
それらで周りを固めることも、自分が主役になるひとつのスタイルなのかもしれない。
 
それにしても、まさかの外見で担当を外されるとは、、、
当人達はその後の自分の在り方や、見せ方に相当頭を悩ませたことは言うまでもない。
 

 
 


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