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編集後記:更迭された荒井秘書官は「教育刑」に処すべきだった

さて、荒井秘書官問題をやる前に訂正から片付けます。前回130万円の壁問題について書いたのですが、時事通信のまとめ記事を読んだところ理解が間違っていることがわかりました。

泣きながら(大袈裟?)訂正記事を仕上げましたが、これでもきちんと理解できているのかはちょっと疑問です。主要メディアが書いている記事と主婦パートの間にある認識にはかなりズレがあることはわかりました。実はメディアってかなり「おじさん政治」寄りなんですよね。

さて次の話です。本当はこっちを本題にしたかったんですが、結構103万円の整理に時間がかかりました。

こっちは、荒井秘書官の更迭について書きました。

LGBTに理解のある人をアライ(ALLY)というんですよね。岸田さんとこの荒井さんは逆に気持ち悪い発言で更迭されてしまいました。岸田総理はこの問題を総括しておらず単に「面倒なこと」として切り捨ててしまいました。つまりLGBTのようなややこしい面倒なことには触れたくないという気持ちが大きかったんだろうと思います。おそらく当事者も「理解はしてくれなくていいからそっとしておいてほしい」という人が多いはずです。

この記事は「保守から守旧へ」というテーマで書いたのでマイノリティの話は入れ込んでいません。

ウーピー・ゴールドバーグさんの不適切な発言が問題になった時のニュースです。ABCはゴールドバーグさんに対して「学習機会」を持つように勧めています。切り捨てるのは簡単だったのでしょうが、そうはしませんでした。

ゴールドバーグさんは既に謝罪しているが、ABCニュースのキム・ゴッドウィン(Kim Godwin)社長は不十分だと指摘。同局の広報用ツイッター(Twitter)に「自身の発言の影響について熟考し、学ぶ時間を持つよう求めた」と投稿した。

アメリカには黒人差別があります。黒人は奴隷から解放された後も二級市民として扱われ、中にはかなり残虐な仕打ちを受けた人たちもいます。黒人から見ればユダヤ人問題は「肌の白い人たちどうし」の問題に過ぎませんでした。そこで「人種問題ではない」と言ってしまったのです。

ところがアメリカやヨーロッパではユダヤ人は「非ヨーロッパ系」とみなされることがあり人種問題だと考える人が多くいます。ユダヤというのは宗教と人種が入り混じった複雑な概念なので当事者でない人たちはよく理解していないことがあるわけです。

更迭された荒井さんの話に戻ります。荒井さんが「気持ちが悪い」と言ったLGBTというのはおそらくテレビで見たタレントさんのイメージなんだろうと思います。では実際の当事者がどんな人たちなのかということは理解していないんでしょうし、理解するつもりもないでしょう。それは任用者だった岸田総理も同じなんだろうと思います。

つまり、仮に岸田政権が本気で多様性のある包括社会を目指すならば、荒井秘書官に時間を与えて「当事者に話を聞く」機会を作るべきでした。知ることが理解につながるからです。

テレビで当事者たちのインタビューを聞いたのですが「どうせ私たちには生産性がないことはわかっているから放っておいてほしい」というニュアンスで発言をしている人がいました。

バー「RUSH」経営者 大野利英さん 「(Q.荒井秘書官の言葉をきいて率直にどう思いましたか?)子どもを作るわけでもなく、子孫繁栄があるわけでもなく、全然、生産性は無いですよって自覚があったし、そう思っていたので。別に何とも思ってない。モラルのない人だなとは思いますけど。(Q.隣に住むのも嫌という発言もありましたよね?)『じゃあ引っ越せば?』って感じ。“隣に住みたくて住んでるわけじゃないけど、こっちは”っていう」

荒井総理秘書官の“差別発言” LGBTQ当事者らから反発の声

日本人はもはや暮らしという意味では政治に期待している人はいないでしょうから、まあこれが一般的な対応だとは思うのです。でも、それではやはりなにも変わらないわけですよね。さらに言えば生産性のあるなしで国民としての処遇が変わることなどあってはならないわけですから、政治の中枢に携わる人の「モラル」の問題ではありません。

包括社会を目指すつもりがあるのならば、荒井さんの再教育を要求すべきだったんだろうなあと思います。主権者には変わりないんですから。

ハフポストも「保守に忖度しているんだろう」というような書き方で苛立ちを見せていますが、変わらないなら引き摺り込んで返させてみようくらいの意気込みが欲しいところでした。

ただ「政治に理解していただきたい」というのも癪に触るでしょうから、主権者の一員として「内閣に教育刑を要求くらい」のことはいう人がいても良かったんじゃないですかね。それくらい言わないときっと響かないでしょう。

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