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はじめてのインターネット/僕のインターネットはピ~ヒョロロ~から始まった【60/1000】

#はじめてのインターネット
#note1000本ノック
5/30[60本目]

僕が初めてインターネットの存在を知ったのは、テレビのニュースでWindows95が販売開始され発売を待ち望んでいたお客さんが歓喜している姿を目にした時でした。

当時中学生だった僕は、なんだかよく分からないけど世界と繋がれるんだとワクワクした覚えがあります。

その後、10代で就職した僕は、2ヶ月目の給料10万円を握りしめYAMADA電気に向かいました。
目的は、勿論パソコンの購入です。
パソコンの知識は、1mmも無かったしインターネットが何なのかも全く知らないけど不安とか迷いは、一切無く「パソコンを買ってインターネットを始めるんだ」ただそれだけが頭を支配していました。
お店に着くと最新のパソコンがずらりと並んでいました。

若い方は、想像できないかもしれませんが、昔のPCモニターはブラウン管テレビと同じで四角い箱みたいな大きさでした。
(もしかしたらPCや周辺機器の中で一番重たかったかも)
それでも当時としては、最新モデルがかっこよく見えたものです。

ヒデユキ少年は、愕然とします。


店頭に並んだ商品の値段を見ると手持ちの10万円では到底手が出せない金額だったからです。
そこには、意気揚々と入店した姿は無く、絶望感を身体中から垂れ流していました。
ソレに気付いたのかはわかりませんが、店員さんが「何かお探しですか?」と声をかけてきました。

僕は、事情を説明しました。
予算が10万円でパソコンを買いたいことやパソコンでインターネットがしたいこと全て話しました。
すると店員さんが「でしたらコチラの商品はどうでしょう?」と陳列棚の隅っこに飾られていたPCを紹介してくれたんですが、値段を見ると14万円と書かれていました。
話を聞いていたのかこの人は、と言わんばかりにイラついた感じで「エ?」と疑問を投げかけました。
それを察した店員さんは、「ああ!お値段は10万にしときますから大丈夫ですよ」続けて「でも、この消費は展示品だったから傷や汚れがあるんですがこれで良ければいかがですか?」

僕にとって良い意味で検討の余地は全くありませんでした。
しかも、PCの隣に並んでいた同じく展示品落ちのプリンターとスキャナーもセットで税込み10万丁度。
(またまた、昔話で初期の頃は、プリンターとスキャナーが別々の機器でした)

明るさを取り戻したヒデユキ少年が清算のためにレジに向かったのですが、次の問題が現れたんです。

送料問題

手持ちの金額は、10万円を帰りの電車賃数百円。
送料は、数千円(確か3,000円位だったかな)かかると言う。
店員さんが申し訳なさそうに「持って帰られますか?大丈夫ですか?」心配してくれました。

当時、鳶職だったので体力と腕力には、自信がありましたがブラウン管モニター・モデム・プリンター・スキャナー・その他細々したオプションを一人で抱えて帰ることがどれだけ大変か火を見るより明らかでしたが、自分で持って帰れば直ぐにパソコンが触れるなどと、謎ポジティブが発動し一式を抱えて帰ったのです。
電車の中で乗客の視線を集めたのは想像に難くないでしょう。

24時間

精密機器を落とすことなく無事に帰宅した僕は、直ぐに箱を開封しました。
『ついにパソコンだ!インターネットができるぞ!』今思えば人生で一番テンションが高かったかもしれません。

取り説を舐めるように見ながらそれぞれの機器を接続し、やっとの想いでセッティングが終わったのが午前3時。
でも眠気は、全く無くむしろインターネットができるという興奮に脳が支配されていました。

休む間も無くPCの電源を入れて さあ、はじめよう!と思いきや画面によく分からない英語が並んで一向に始まる気配がありません。
改めて取説を見直すと、どおやら「うぃんどーず」とやらを「いんすとーる?」しないとインターネットが始まらないようだ、という理解をしました。

早速、専用ディスクをモデムの中に挿入するとパソコンがウィンウィン唸りだしました。(ディスクの回転音)
画面には、ゲージが表示され「ハハーン、こいつが一杯になると完了てことだな」と察し付がきましたが、なかなかゲージが進みません。

待っても
待っても
待っても

1時間以上待ってもゲージが0.5mm進む程度です。
これは、相当時間がかかるなと想いその日は、寝ることにしました。
翌朝、目が覚めると同時にPC画面に目をやると5mmくらいには進んでましたが、とてつもない時間を要することに気付き僕は、インターネットが遠のいた気分に苛まれつつ仕事に向かいました。

仕事を終え「流石にインストールは、完了してるだろう」と自室に向かった僕は、画面を見るや否や肩を落としました。
インストールの進捗を現すゲージが、まだ表示されていたのです。
後少しのところまで来てはいるのですが、昨夜からの経験上、この少しが時間に置き換えると少しでない事くらい容易に察しがつきました。
短気な僕は、モニターを叩こうと握りしめた拳を必死でこらえ食事と風呂を済ませることにしました。(今でもゲームで負けが込むとスマホやコントローラーを叩き割りたくなる気持ちを必死でこらえることがあります。短気は損気ですね)

結局、インストールが完了したのが深夜の3時頃、つまり、ほぼ24時間かかったということです。

インターネットへの試練は、まだ続く

そんなこんなでWindowsのインストールが完了して次こそインターネットだと意気込んでいましたが、またしても試練が訪れるのです。
そお、プロバイダーとの契約をしてないのです。
直ぐにプロバイダーについて本屋で調べ、電話で申し込みをしました。

ココまでの話で特に若い方は、思われたかもしれません、今までの失敗談って調べたら直ぐに分かる事だろと。

今から話すことは、何を言ってるのか分からないかもしれないが、事実だけを話すぜ。
インターネット知識を得るのに本屋でハウツー本を読んで調べるんだぜ。

僕は、毎日本屋に通いました。
立ち読みで知識を頭に叩き込み家に帰ってパソコンで実践。(本屋さん本当にごめんね)
そうこうしてると遂に我が家にインターネットがやって来ました。

説明書通りにセットアップを行い、今、世界に繋がるその瞬間・・・

ピィーーーヒョロロ~~

なんとも間抜けな音が部屋中に響き渡りました。
これが僕が初めて世界と繋がった瞬間、はじめてのインターネットです。

今でこそ光回線だとかWiFiなどありますが、僕が、インターネットを始めた時は電話回線を使ってネット接続してました。
通信速度もメチャクチャ遅いし接続するたびに「ピーヒョロロロー」って音がするんです。

10万円を握り締めYAMADA電気に駆け込んだあの日からネット接続まで驚くほど時間がかかったしネット回線も遅かったし今では、考えられない時代ですね。

現代は、スマホがあればどこでもnoteを投稿できるし、YouTubeもサクサク見れるし良き時代ですね。
でも、苦労して繋げたネットは、確かに遅かったけど僕にとっては良い思いでです。

最後までお付き合い頂き有難うございます。
おつかれさまです。

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