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【朗読】立原道造「もつとたのしくて」

Hideo Saito
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【朗読】立原道造「もつとたのしくて」

*朗読のテキストは岩波文庫版『立原道造詩集』に準拠しています。

もつとたのしくて

もつとたのしくてよいでせう
明るい色に塗りませう
わるい筆だがかまはずに
もつとたのしく描きませう
これはお前の似顔です
似てない姿がとりえです

二十一歳の下手な絵描きは
木曜日毎に水彩画をこしらへそのあとですつかり困つた あまり下手であつたから 彼は何かを諦めてしまつたやうなかなしみであつた 雨が降つても絵を描いて
木曜日の晩毎くらい町を歩いてゐた

お祭がをはつた

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