たんご
クラフトワークで踊るための墓場。詩とモチーフ。
詩集を読みながら、マルとかバツとか、徴づける。
「渋谷の街」にはバツをした。とたんにその詩がゴミみたいに見える。
ゴミだから素敵だという話ではなくてつまんないし詩的な効果が
減衰しているからゴミだという話。「巨乳」に「おほちち」と
ふりがながふってある俳句にはマルをした。高橋睦郎の句だ。
高橋睦郎は母子家庭で育った。ゲイだったはずだ。「父母心經」という
21句。新人作品の選者をしている詩人の詩集はバツばかりだった。
「親切な鬼」「残酷な神様」にバツをして赤面した。「太陽がみるゆめ」
にはマルをして「中央線」にもマルをした。もっと単語を、措辞よりも。
悼むことをやめ、ともにあらねばならない。
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