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対面面接の注意点~リアル特有の緊張感に対応する~

最近の採用面接においてはWEB面接が普及し、最終面接までWEBで完結する、という企業も増えてきました。

一方で、最終面接は対面(リアル)で実施するという企業も数多くあり、新卒の就活においても、コロナ禍でオンライン完結にしていた企業の中で、リアル回帰をする所も増えてきています。

私は転職エージェント、再就職支援と併せて12年間、転職支援を経験し、私自身も5回転職を経験。
現職では採用業務もしており、面接準備の支援、自分でも面接を経験し、面接官として求職者とかかわる立場も経験してきました。

その経験の中で、私は対面面接の大きなポイントは、

 リアル特有の緊張感

と考えています。

普段の生活、ビジネスの場でも、電話では非常に明るかったり、威勢の良いのに、対面で会ってみると思った以上に話し方がたどたどしい、表情が硬い、大人しそうな感じだった、という経験はないでしょうか。

また、最近の新卒の就活においても、リアル面接に「自信がない」という回答が55.6%に迫り、「リアル面接に慣れていないので、緊張してしまう」という声が上がっている、という調査結果もあります。
▼こちらの詳しい内容は、下記もご覧ください(株式会社学情 調査/PRTIMESより)▼

対面面接は、企業側、求職者側ともに、WEBでは伝わりにくい雰囲気や人柄の部分がつかめる手法という点で重視されています。

この記事では、そんな対面面接で良い成果を得るために効果的なポイントについて、私自身の経験と、周りから勉強させていただいた内容を基に解説いたします。

なお、今は様々な数の「面接対策」「面接の注意点」の記事があり、面接での服装、入退室のマナーはじめ様々なアドバイスが紹介されています。
他のそうした記事と同意見のものも出てきますが(例:服装、入退室マナーなど)、それらは確認する程度で読み飛ばしていただければと思います。


① 対面面接時のマナーについて

何度も面接を経験している方や、仕事で企業訪問が多い方にとっては当たり前の内容も多いと思いますが、念のために紹介いたします。

1-1 服装

企業側から指定がなければ、男女共通でスーツ着用。男性はネクタイも着用(クールビズ期間などで、ノーネクタイOKの案内が来ている場合は、なくてもOK)。

ファッションセンスを見るため私服を奨励しているアパレル業界のように、業界特有の風習がある場合はこの限りではありません。

また、就活で使ったリクルートスーツは、社会人としては幼い印象を与えてしまうため、避けます。

1-2 持ち物

指定がなければ、筆記用具、履歴書、職務経歴書1セットを準備します。
履歴書、職務経歴書は、当日提出を求められるケースが稀にある他、手元に置いておき、面接中でも必要に応じて内容を見て答える、というのにも使えます(見るのは、あくまで確認する程度で。常に見ながら答えられないとなると、良い評価は得られません)。

1-3 来社時間

到着後、面接室への案内など先方の対応、準備も考慮して、開始5分前が適切です。
メーカーの工場など、入り口に守衛があり、入場手続きがある場合は余裕を見て10分前に到着するくらいが良いでしょう

1-4 面接室に通された後

面接室に通されたら、案内された方の指示に基づき、上座(出入口から遠い席)に行きます。
「おかけになってお待ちください」と通常言われますが、面接官が来るまでは座らず、立ったまま待機します。

但し、面接官が来る前に、受付の方がお茶などを持ってきて、「どうぞお座りください」と2回目言われたら、逆に座らないままだと失礼ととられかねないため、素直に座ります。

面接官が入室する際は、すぐに席を立ち、立った状態で挨拶をします。

② 面接時の緊張対策

冒頭、対面面接の一番のポイントは、リアル面接特有の緊張感とお伝えしました。
あえて「リアル面接特有」としたのは、これも冒頭申し上げたように、WEBではよい感じで話せているのに、リアルになると様変わりする、ということが起きているためです。

この緊張感への対応方法について、解説いたします。

2-1 事前理解

リアル面接というのは、よく考えてみると、社会人生活でどのくらい発生するものでしょうか?
(新卒と中途では、企業が求める要件が根本的に異なり、かかわり方も異なるため、ここでは新卒の時の面接経験は除きます)

例えば、35歳営業職で、転職経験2回経験。
1度目の転職は25歳の時に、10社の面接を受け、2度目は32歳の時に6社。
1社につき、面接2回受けたとすると、

(10社×2回)+(6社×2回)= 32回

となり、面接の場数という面ではなかなか多そうです。

しかし、例えば対人折衝が仕事の営業職の方が、通算32回の商談経験があるとした場合、これは多いのでしょうか?
営業の経験値としては、少ない方なのではないでしょうか。

また、面接は自分の次の人生、生活が掛かっている、ダイレクトにその人自身に対する評価が下されるなど、同じ対人コミュニケーションであっても営業の仕事にはない特有のプレッシャーがかかります。面接には独特の雰囲気がある、という方もいらっしゃいます。

さらに、営業は日々日々、対人折衝が発生しますが、面接は一時期受けたら、何年も間が空くため、また慣れを取り戻さなくてはいけません(この例の場合なら、25歳→32歳で7年間間が空きます)。

営業職の例でお話をしましたが、普段から対人折衝などをしている方であっても、面接は普段から経験するようなものではなく、場数も少ないため、多くの方が緊張するものとなります。

良く言えば、緊張は誰でもするものだと言えます。
悪く言えば、自分は大丈夫と油断していると、緊張で面接時に力を発揮できないものだと言えます。

2-2 事前準備

面接前に、事前に企業研究を十分したり、面接のリハーサルをしておくなどの十分な準備が効果的です。

これについても、「自分だけは大丈夫」と思わずに取り組みます。
▼面接前の具体的な準備については、下記の記事にある「④ 面接(事前準備をしっかりとする)」もご参照ください▼

2-3 来社する前に、しゃべっておく

面接を迎えるまでに、ウォーミングアップとして人としゃべっておくことは、非常に効果があります。野球やサッカーなどスポーツの試合で、試合前に練習などウォーミングアップをするのと同じように、面接でもウォーミングアップは効果的。

できれば、面接と同じくらいの音量、トーンで誰かと話をすること(仕事終わりの後の面接などは効果的)。

転職エージェントを利用されている方は、エージェントの担当者に依頼をして、面接直前にオンラインや電話などで面接ロープレをするのも効果大。
のども心も温まった状態で臨むことができます。

もし当日、面接までに誰とも会わない場合は、誰か友人、知人、家族に電話をしてしゃべってから臨むだけでもかなり違います。

③ 面接中について

面接官とお話をする際、目線の置き方も大切になってきます。

3-1 顔全体+ネクタイのあたり

面接官と話をするときは、顔の輪郭より内側 + ネクタイ(相手が男性であれば)の辺りが、お互いにとって丁度良い見方になります。

目を見て話しをすると、相手に圧迫感を与える上、自分自身も目線を動かせない分、疲れが出やすくなり緊張も増しやすくなります。
逆にそらしたままだと、面接官から「顔を見て話せない人」と評価されて印象が悪くなるため、余計雰囲気を悪くすることにもなります。

目線は、程よく動かしてあげた方が緊張感がほぐれます。

3-2 面接官が複数の場合は、全面接官を順番に見る

面接官が3名、4名といる場合に、一人の面接官が質問をしてきたら、その面接官を中心にして、他の面接官の顔も順番に見ながら話をしていきます。
そのことで、まず全員とコミュニケーションを取りに行っている状態を作り、面接官との関係構築につながります。

また、全員に話しかけられているのは、それだけ心に余裕があるからこそできることです。
緊張していたとしても、自ら全面接官に視線を向けて話すことで、自分自身の中にも余裕が生まれても来ます。


④ まとめ

対面面接は、いかに緊張感を抑えられるかに掛かっています。

抑えると言っても、人間ですからゼロにするのは難しいです。
緊張することは当たり前で、ただ、ほどほどに抑えて臨むという、完璧を求めず、しかし落とさないという心構えでいく方が良いでしょう。

最後までお読みいただきまして有難うございました。

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