司馬遼太郎「峠」

司馬遼太郎の
「峠」

峠(上中下) 合本版(新潮文庫) https://amzn.asia/d/9ci822X

を読んでいる。
面白い。
越後長岡藩の家老 河井継之助が
主人公。
昨年、役所広司主演で映画化も
されていたので
いつか読んでみたいと思っていた。

大政奉還後、自身の小藩を助けるべく
徳川家にも薩長側にも付かず
武装中立を目指し躍動する様が
描かれている。
河井継之助のもつ先見の明や度胸などが
とても魅力的に書かれていて
引き込まれ読み進めているけれど、
もっと好人物として描かれているのが
福沢諭吉。

2人が江戸城で出会い、
その後、会食を重ねながら
惹かれ合っていくシーンは
むちゃくちゃ面白い。

その遣り取りの中で印象的だったのが、
西洋の強さの秘密を語る場面。

福沢諭吉は渡欧した後、
「西洋事情」を著す。
その著書の中で、
蒸気機関によるエネルギーではなく、
リバーティとライトが
彼らの真髄だと喝破している。

因みに、それらの言葉を
彼は
自由と権理(権利ではなく)
と訳すに至る。

初めはリバーティを御免と訳していたが
権力者から御慈悲で
与えられているものの印象となるため、
仏教用語から自由という言葉を
拾い出し、当てたという。

学校の歴史の授業も
間もなく幕末。
たくさんの人物達の魅力を
上手く伝えたい。

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