見出し画像

『あぱとぅん』キャラクターデザイン決定!

昨年後半からアイデアを練り始めたこの企画のメインキャラクターのデザインがやっと完成。

一歳児が発した「あぱとぅん」という面白い単語の響きが気に入って、その語源が “あそぼ” だと判明した日から僕の中に広がり始めた世界がこの企画です。

語源などについて書いた記事
新プロジェクトのタイトルは『あぱとぅん』

最初からイメージは固まっていた

キャラクターを作ろうと思ったときからほぼ形は決まっていました。 先日書いた記事でお見せしたビジュアルイメージでもこのキャラクターの特徴になる目玉をデザインしているように、子供が周囲の世界で目にするすべてのことに興味津々で目をキラキラ輝かせている様子を具現化しました。

ビジュアルイメージに関する記事
『あぱとぅん』キャラクターデザインの途中なのにビジュアルイメージが先にできた。

キャラクターのデザインが固まるまで

さて、最初に描いたスケッチから決定稿までどのように変わっていったのかを紹介しましょう。

最初のスケッチ

一番初めに描いたのがこのスケッチ。 先に書いたように実はこの時点でほぼデザインは完成していました。 しかし、一発でデザイン決定!とはなりませんでした。 一旦このキャラクターの重要な部分だけを描いてみようと試してみたのが次のスケッチ。

手足を省いたらクリーチャーになった

手足を省いてみたらどんな感じだろうと描いてみたのがこれ。 目玉もあっちこっち向いていて、だいぶキモいクリーチャーになった。 爆笑しながらボツです。

迷走、迷宮

やっぱり手足は必要だよ、と、少し時間を置いて再度描いていきます。 ほぼデザインが固まっていた正面と違って背面をどうするかは全然固まっていなかったので、まずは正面のデザインをもう少し煮詰めていきます。

ちょっと修正

最初のデッサンでは少しニヒルな表情だったんですが、ちょっとイメージと違うなと思って天真爛漫な性格を表す表情に描き直しています。 正面のデザインはこれでほぼ決定。

穴!

正面からは見えなかった頭の上。 実は穴が開いています。 この穴から面白いものを世界に吐き出していくのがこのキャラクターの役割なんです。

実は最初に描いた背面は何もない普通の背中とお尻だったんですが、全然面白くないので省略。 お尻にも穴がある案をお見せしています。 この穴はキャラクターをパペットにした際に操る手をここから入れることを想定したのですが、描いてみると想像していたものとは違っていることがよくわかったのでボツ。 ここからしばらく、なんだか迷宮に迷い込んだような感じで何度もディテールを変えながら描き直したものの、パッとしない時間が過ぎていきました。

デザイン決定!

何度か描き直しながらやっと僕の頭の中のイメージとバッチリ噛み合ったのがこれ。

できた!

実はこのお尻あたりのデザインは僕が以前作ったハンドパペットとよく似ているんですが、流用したというよりも僕がハンドパペットを作るときに手を差し込む場所をどう扱うかという問いへのひとつの答えがこの形なんです。

ハンドパペットは人形の胴体に手を入れて操作しますが、大体の物は胴体が筒状になっていて手を入れていない時、つまりぬいぐるみ状態の時のことはあまり考えられていません。 要するに魂が抜けた状態になる。 僕は人形が操られていない時間も不完全な存在になって欲しくないと考えているので、人形単体で飾ったり遊んだりすることも考慮します。 そうした発想からこの燕尾服的なお尻のデザインは手を入れる穴を隠す役割を持っていて、僕の中でベーシックなディテールになっています。

先のデザインでお尻に穴が開いたものは、この操るための構造を人形の性質としてデザインできないかなと考えて試していたんですが、正解を見つけるところまで行けなかったというわけです。

キャラクター名は?

このキャラクター名はズバリ『あぱとぅん』です。 最初のスケッチを描いたときにはまだ名前が無かったんですが、いつの間にか僕の中でこのキャラクターを『あぱとぅん』と呼ぶようになっていて、そのまま名前にしました。

あぱとぅんです

これから、この『あぱとぅん』が楽しい世界を見せてくれる予定です。

しかし、このあとハンドパペットが完成するまではそれなりの時間がかかりそう。 人形作りの一歩目に今回は3DCGを利用してみようと思い、まずはモデリングまで進めました。 CGで作ったモデルからどうやってパペットが出来上がっていくのか、今後の記事でまたお伝えします!

あぱとぅん3DCG製作中

パペットが完成するまでに、なにかグッズをデザインしようかな。

この記事が参加している募集

サポートしてくれる人が増えると、新しい作品を作る余裕も出てきます。余裕は新たな可能性を見出す機会をもたらしてくれますね。新たな可能性からは今までと違った視点も生まれるかもしれません。