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#愛でる部屋

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好きな人様の作品を勝手に収集。好きだけど自分には作れない世界観は素敵。刺激。日がな籠ってこっそり愛でたい。
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#小説

夜明けの猫より大切なもの

 今夜もあやつは帰ってこないのだろう。取引先との飲み会だの何だので、二軒三軒ハシゴして、始発ならまだ良い方だ。最近は飲みに出るともっぱら外泊で、翌日の服はユニクロで調達。二十七の男がそれで良いのか、と呆れる。  私はといえば、茹でた枝豆に塩を振りながら、昔だったら涙で味付けをしたなと思っていた。交際七年目ともなると、彼氏の不在も怖くない。こんなときはひとり晩酌をして、都心のどこかから来たり来なかったりする連絡を、都内の隅っこで確認したりしなかったり。若い頃は携帯にかじりつい

ねぇ、きみの嘘なんてだいたいお見通しなんだよ

無駄なセックスをした朝は、コーラが飲みたくなる。 自嘲気味に話すと、「え、なんで」と笑われた。 本当につまらない男だな。そう思った。 今、私はいわゆる二股をしている。二人の男、どちらと恋仲になるか天秤にかけているのだ。 一人は、メーカーで働く優しい男。 もう一人は、テレビ業界で働く面白い男。 前者を「あんしんくん」、後者を「おもしろくん」とニックネームをつけるようになっていた。 神様はきっと性格が悪い。好きな人ができたと思ったら、全く違うタイプの異性を寄越してくる。そ