michiru

歌手。作詞家。小説家。生きづらさをフィクションに変換して生きています。

聖少女被昇天

美しいむすめの曲線に寄り添うことなかれ ペーパーナイフで薄皮を剥ぐように撫でるのはおよし くるぶしに知恵の実を隠したまま飛んでしまったから地上には謎の棲む 残され…

夜明けの猫より大切なもの

今夜もあやつは帰ってこないのだろう。取引先との飲み会だの何だので、二軒三軒ハシゴして、始発ならまだ良い方だ。最近は飲みに出るともっぱら外泊で、翌日の服はユニクロ…

M嬢の物語

ママは誰も好きじゃないの  魔昼の倦怠が好き 丸い石が好きなパパは 間違ってあたしを抱くの! 真が夜にあるものなら まるでこれが正しいみたい 巻きついた髪をほ…

イエスタデイ・ストップモーション

手を繋いだら 新しい国へ行けそうな  そんな匂いをさせてた  生まれつき茶色の髪  そんなの嘘さ 化粧上手 でも笑うとえくぼ綺麗だね 明日には他人同士でも いまだ…

窓辺から

煙る雨の十字路 二階から見ていた  ため息すら曇るよう 本も開かない あの日待ち合わせたふたり 君はこなかった 愛し方間違えた僕の 革のコートが濡れただけ 交差点 …

わたしが恋人だった頃

残り香も失せて終にはひとり 窓辺にたなびく朝靄が 無用心を嗤っている 昨夜はいったい何を召しあがったの あなたは私の不眠さえ知らずに出かけ 戻らずに嘘ばかり それ…