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起業家はシマウマの夢を見るか

社会情勢が不安定になったり国家の行く先が不安になったときに、模範的
人物としてヒーローが求められるようになると言われますが、VUCA時代の中で新型コロナの影響もあって先が見通せなくなった事もあり今まで以上にその傾向が強くなっているように感じています。
それはベンチャー界隈にも伝播して「企業したらユニコーン企業を目指すのが当たり前」のような空気感になっていることに少し違和感を感じます。

資金調達を繰り返しながら急成長を遂げ、圧倒的な存在感を放つユニコーン企業は新たな攻め手を欲する大企業や投資先を求める多くの投資家から熱い眼差しが注がれ世界的レベルでユニコーン企業を称賛する傾向にあります。

社会的インパクトを追求して、リスクをものともせずに突き進むベンチャー起業家の姿勢は素晴らしいと思う反面、UberやXiaomiなどのユニコーン企業でのトラブルを見ていると、社会的意義や社会的責任よりも自社の成長や利益を優先させる経営姿勢が、サスティナブルな社会を目指そうとする人類全体の方向性に負の影響を与えかねないのではないかと危惧しています。

ソーシャルインパクトを目的に急成長を遂げるユニコーン企業を否定するつもりはありませんが、個人としては企業として利益追求をしながらも永続的な成長を目的に他社との共存を重視する「ゼブラ企業」がこれからの時代に求められるのではないかと考えています。

【ゼブラ型企業の定義】https://ideasforgood.jp/glossary/zebras/

日本における中小企業数は99.7%を占め、その多くが世界的に見ても長寿と
評されます。200年以上も続く企業は5,000社を超え、創業1,000年を超える
会社も21社存在するとの統計データもあります。
そうした企業は他社と協力/共存することを念頭に、組織としての強みを磨き続けながら顧客を獲得し続ける企業努力や工夫を続けたことで持続的な成長を実現しているように感じます。

変化の激しい時代だからこそ『急がば回れ』の精神で、コアコンピタンスの獲得に少し時間を要するとしても100年続くような確固たる強みを構築し、自社に足りない部分を同じ想いをもつパートナーと協力しあいながら複雑・肥大化する社会課題の解決を実現していきたいと思います。

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