見出し画像

【哲学】なぜ、哲学を学ぶのか?

私自身は、「学び方」のプロフェッショナルを目指しています。それは、人生100年時代に学び続けられる人です。そのエネルギーの源泉は、三歳児のような飽くなき好奇心だと考えています。常に智の扉を叩きたいとおもっています。

なぜ、哲学を学ぶのか?

何かを学ぶ時に大切なのは、知的好奇心の赴くままに、"Because it is there"よろしく面白そうだからやってみるというのも大切ではあります。一方で時間も限られますので、「今」学ぼうとしていることはどんなことで、それは人類の英知をマッピングできるとするとどこに当たるのか?それは今の自分に必要なのか?を明確にしようとする姿勢も大切だと思います。

そこで、なぜ、哲学を学ぶのか?自分の中で咀嚼してみました

”哲学を学ぶことは、有史以降の人間の考え方がどのように変遷・進化してきたかを理解することである” から

人類が、どのように思考する力を身に付けてきた来たのか?その一連の流れを理解できるのが哲学を学ぶ意義だと(哲学初学者の私は)思うんです

哲学の思想の流れとは?

哲学の歴史を振り返ると、思考の対象は大きく2つあり私の「外」と「中」です。

「外」というのは私の周りの環境であり、「中」というのは私のコロロ・アタマという精神の世界。外(環境)のわかり易い例の1つは、今は自然科学と呼ばれる分野です。なぜ、りんごは木から落ちるのか?今はあたり前の「地球は丸い」ってことも昔は誰も分かっていなかった、知りようもなかった。(地球が丸くないといけない”理由”説明できますか?)そういったものを理解しようとした時に、昔は、神という絶対的な存在があると説明しやすかった(かもしれない)。絶対的なものがあるならば、ある概念の1つ上位の概念というものが存在し、それを徐々に1段ずつ上げていくと、すべてを説明できるコンセプト・概念が”あるはず”だ。こうすると、なぜ”形而上学”というすべてを説明できる上位(メタ的な)コンセプト・概念を追求するという思考が存在するのかという理由を理解できる気がしませんか?

人類の歴史の中で哲学が大きく前進?したタイミング

哲学も人類の歴史の中で大きく進化?方向性が変わっているタイミングがあったと言われています。私たちが今現在生きている世の中の生活でも、20世紀にバカ売れした自己啓発の本なんかにも出てきたり、インフルエンサーの方の発言の中にも哲学で発展してきた思想の進展がたくさん出て来ると思うんですよ

実は現代の思想の至ることろで見つかる哲学的思想

カントの例:
「コペルニクス的転換」という言葉が有名です。これは、カントが「従来、認識は対象に依存すると考えられていたのに対し、対象の認識は主観によって構成される」と論じたものです。りんごはあかいという性質(対象の1つの特性)を持っているから赤いのではなく、赤いと認識されるからりんごは赤いといっているんだとおもいます。

要するに、同じ対象を見ていても、認識(パラダイム=人が持っている色眼鏡)によってみているものは違うのだと言うことだと思います

どこかできいたことないですか?

例えば、めちゃめちゃ売れた自己啓発本の7つの習慣に出てくる有名なこの絵(若い女性ですか?老婆ですか?ってやつです)

画像1

老婆か若い女性か?は鼻なのか?アゴなのか?という捉え方(認識)で同じもの(対象)が変わりますよね?

例をもう一つ

画像2

縦に読むか、横に読むかで同じものが違うように見えます

自然科学がありとあらゆるものへ答えを出すようになる時代背景の中(カント1724-1804、ニュートン1643-1727、ワットの蒸気機関の開発は1769)、もともと哲学の1テーマであった外の話はほぼ自然科学へ移り、人に対する(内側)への研究が進んだ様子が伺えます。しかし、この時代に、今も名著といわれる本を1つとっても、そこで「パラダイム転換」と言われていることは、カントの主張と変わらないことは大変興味深くはないでしょうか?カントは私達のために、認識・認知とは何か?そしてそこから派生するであろう道徳について考え抜いてくれたとも言えます。また、認識とは経験に基づくものなのか?もともと人間が持っている理性・論理的思考力故なのか?ということにも決着をつけています

ニーチェの例:(ツァラトゥストラはこちらから
それからさらに時代は進んで、ニーチェが生きていたのは19世紀後半(1844-1900)この時代、日本では1867に大政奉還です。

「神は死んだ」

といわれても、何の話ですよね?原著を読んでもさっぱり分かりません

でもですよ、蒸気機関がそこらじゅうで動いていて、街の中には産業革命で工場労働者が増えていて、なんとなく世の中は進んでいるけど、人の心ってみたされているのかしらん?って思えてきませんか?

紅茶も、砂糖を紅茶にいれて朝一に工場労働者に飲ませれば、血糖値がバンってあがってシャキッとしますから働かせるのに都合がいい(貴族だけが飲めた紅茶が今一般庶民の手に届くのは産業革命のおかげではないですか?)
※こんなやり取りが本当にあったかどうかは知らないですが、勝手に妄想してみました

そんな中で、いや、いいんっすよ、工場労働者で、一部の工程だけやっていたらスキルが付かない?明日の食うものに困ってないし、昔は16時間労働だったけどこれから2時間も労働へらしてくれるらしいですよ?工場の歯車として言われたことを言われたとおりにやってればいいんです。

安楽がよい・冒険しない・憧れというものを持たない。これをニーチェは末人と呼びました。昭和の大企業、受験偏差値至上主義、心の空虚感はすべてココから来ていると思えてきませんか?

そうではないのだ、「憧れの矢 彼方に向かって放つ」気概がほしいではないか!生の高揚を実現しようではないか!諸君、エネルギーにあふれる生き方をしようではないか!

!!!これも、自己啓発書でよく聞きませんか?1500円する自己啓発書を何冊も買うより、哲学書を1冊読むほうが実は”効率的”かもしれませんね。

哲学入門者の哲学を学ぶコツ?

ちょっと、哲学に興味が出てきたぞ。。。という方がいたらとてもうれしいのですが、私なりの哲学入門を簡単に書いておきます。

ニーチェのツァラトゥストラを読もうと思うと前提知識がないとほぼ100%挫折すると思います。カントも同様。本当に何が書いてあるか分かりません(※少なくとも私には何が書いてあるか全く分かりませんでした。どれくらいわからないかというと、般若心経を音読しているのと同じくらい意味が分かりません。音読してますが???という状態です)

哲学書(原著)を読む前に抑えたいのが、歴史的背景と、どのような思考(思想)にその哲学書は挑もうとしたのか?この2点を抑えておくとぐっと理解しやすさが深まります。逆にいうと時間がないのであれば、この2点をYouTubeや解説しているテレビ番組(100分de名著:NHKオンデマンドで月1000円しません)を見てまずはさっと理解しておくだけで済ませておくのが「効率的」と思います

例えば、ニーチェは19世紀の中頃に生まれ、1900年に死んでいます。19世紀後半という時代に生きた人だということを知ってないと、なぜ生についてニーチェは考えたのか?理解が難しいと思います

哲学を学ぶ魅力

知の追求(平たく言えば、なんで?なんで?なんで?という思考)が哲学と思うとまさにフィロソフィー( 〈フィロソフィー〉は,ギリシア語の〈フィロソフィアphilosophia〉に由来し,〈知恵(ソフィアsophia)を愛する(フィレインphilein)〉という意味の言葉)という哲学という言葉の由来に納得です

人類の知恵の進化は、哲学の進化の歴史であるかもしれません。YouTubeや100分de名著から始めればまずは十分だと思います。歴史を学ぶ上でも参考になりますので、ぜひ興味を持たれた方は知識のつまみ食いから始めてみてはどうでしょうか?

サポートを検討いただきありがとうございます。サポートいただけるとより質の高い創作活動への意欲が高まります。ご支援はモチベーションに変えてアウトプットの質をさらに高めていきたいと考えています