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【書評】「空腹」こそ最強のクスリ

まとめ

本書『空腹』こそ最強のクスリは、ファスティングとオートファジーの重要性を解説し、健康改善や老化防止に効果的な食事法を提案しています。著者は、空腹時間を利用して体の細胞をリニューアルする方法を紹介し、日常生活に取り入れるための具体的なアドバイスを提供しています。健康を維持し、病気を防ぐために、食事と空腹のバランスを見直すことの重要性を強調しています。この記事では、本書の主要なポイントを10の項目にまとめ解説します。

1. オートファジーとは

オートファジーは、細胞内の古くなったタンパク質を新しく作り変えるメカニズムです。このプロセスは、16時間以上の空腹時間で活性化され、細胞のリニューアルを促進します。2016年に東工大の大隅良典教授がオートファジーの研究でノーベル生理学医学賞を受賞しました。オートファジーは、2型糖尿病の改善にも寄与する可能性があります。また、空腹によってオートファジーが働き、古くなったミトコンドリアが新しく生まれ変われば、活性酸素も減少します。

2. ファスティングの効果

ファスティングは、内臓の疲れを取る、血糖値を下げる、脂肪を減少させる、細胞を生まれ変わらせるといった多くの健康効果があります。特に、10時間以上の空腹時間が肝臓の糖分を使い切り、脂肪をエネルギーとして分解し始めるため、効果的です。また、空腹の時間を作ることで成長ホルモンの分泌が促され、疲れ知らずの体に導きます。

3. 食事の役割と食べ過ぎのデメリット

食事は健康を維持するために必要な栄養分を適切に摂取することが目的です。しかし、決まった時間に食事をすると食べ過ぎに気づきにくく、血液や血管の状態を悪化させる原因となります。過剰なエネルギーは中性脂肪として体内に蓄積されます。糖質はドーパミンとベータエンドルフィンを増加させ、中毒症状を引き起こす可能性があり、過剰摂取は脂肪肝や癌のリスクを高めます。

4. 脂肪の役割と燃焼メカニズムと血糖値改善

脂肪はエネルギーの貯蔵、体温維持、内臓保護などの役割を果たします。空腹時間が10時間を超えると、脂肪がエネルギー源として分解され、血液中の脂質や糖質を低下させる効果があります。また、摂取した糖質の余分はインスリンの働きで肝臓に中性脂肪として蓄えられ、脂肪肝や癌のリスクを引き起こす可能性があります。

5. ケトン体の重要性

空腹時間が続くと、体内でケトン体という代謝産物が増加します。ケトン体は中性脂肪や筋肉が分解されて生成されるエネルギー源で、効率的なエネルギー供給を助けます。ナッツ類に含まれる不飽和脂肪酸もケトン体の生成を助けることが分かってきています。

6. ファスティングのコツとサーカディアンリズム

ファスティングを効果的に行うためには、睡眠時間を利用し、空腹を感じにくくすることがポイントです。また、体内時計であるサーカディアンリズムを意識して、規則正しい生活を心がけることが重要です。免疫力の過剰反応は腸内環境の悪化が一因であることも考慮するべきです。

7. ナッツ類の効果

ナッツ類は古代から主食として利用されてきました。低糖質で塩分が少なく、良質な脂肪を含んでおり、空腹感を和らげる効果があります。不飽和脂肪酸がオートファジーを活性化させることもわかっています。ナッツは少量で満足感を得られ、健康に必要な栄養素を含むため、ファスティング中の頼りになるパートナーです。

8. 継続の重要性

毎日16時間の空腹時間を確保することが理想ですが、無理をせず、継続することが最も重要です。ファスティングは長期的な取り組みとして捉え、健康的なライフスタイルを維持することが目標です。

9. 筋肉量と筋力維持の重要性

筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、太りやすくなります。特に高齢者にとっては筋力維持が重要であり、簡単なエクササイズで筋肉を保つことが推奨されます。成長ホルモンには代謝を高め、筋肉量を増やし、コラーゲンを作り、脂肪の分解を促進する効果があります。

10. カロリー消費とドーパミンおよび糖質の影響

階段の上り下りなどの軽い運動でカロリーを消費することが大切です。また、糖質はドーパミンとベータエンドルフィンを増加させ、中毒症状を引き起こす可能性があります。糖質の過剰摂取は脂肪肝や癌のリスクを高めるため、適量を守ることが重要です。

11.著書より抜粋

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