【書籍】「コツコツカツコツ」を生きる: 新将命氏の成功哲学と人事戦略への応用
『1日1話、読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』(致知出版社、2022年)のp125「4月4日:コツコツカツコツ(新将命 国際ビジネスブレイン社長)」を取り上げたいと思います。
新氏は、若い世代に「一日四回食を食べること」を勧めています。これには朝昼晩の食事と、読書という形での「活字の飯」を含みます。新氏は30代から毎日最低一時間は読書をしており、これが人生を豊かにすると信じています。
また、彼は短期と長期の目標を設定し、それを追い続けることの重要性を強調しています。毎年、新年には自らの目標を手帳に記入し、達成できたものは削除し、未達成のものは継続、新たな目標があれば追加するという方法を40年以上続けており、達成率は約85%です。
新氏は「コツコツカツコツ」という言葉を信条とし、目標達成に向けた地道な努力の重要性を説いています。彼のキャリアは三度の大きな逆境を経験しましたが、それらを乗り越える中で、逆境をチャンスと捉え、前向きに努力を続けることの大切さを学びました。降格や解雇を経験した時も、周囲の否定的な期待を裏切り、ポジティブな態度で仕事に臨むことで、最終的にはより高いポジションを得ることができました。
新氏は、逆境の中でも決して諦めず、自己の弱さに打ち勝ち、コツコツと仕事を続けることが、人生や仕事、経営の成功への唯一の道であると強調しています。そして、彼は「コツコツカツコツ」の精神を、人生を支える原動力として提案しています。
<人事の視点で考えてみる>
新氏の哲学とそのキャリアにおける逆境からの学びは、人事管理の観点から多くの示唆を与えています。特に、組織内での人材開発、パフォーマンス管理、リーダーシップの育成において重要な要素を含んでいます。
人材開発と読書の重要性
新氏が提唱する「一日四回食」の中での「活字の飯」という概念は、知識の継続的な取り入れと自己成長の大切さを象徴しています。この考え方は、組織内での人材開発戦略にも応用できるものです。従業員が業務に必要な知識を常にアップデートし続けることの重要性を認識し、自己啓発への取り組みを奨励する文化を育成することは、組織の競争力を維持するために不可欠です。例えば、読書会の開催やオンラインコースへのアクセス提供など、学習の機会を提供することで、従業員のスキルと知識の広がりを促進することができます。
目標設定と達成のプロセス
新氏が行っているように、短期および長期目標の設定とその追跡は、個人だけでなく組織においても成果を最大化するための鍵です。パフォーマンス管理システムにおいては、従業員個々の目標を組織の目標と連携させ、定期的なフィードバックと目標の見直しを通じて、継続的な改善を促すことが重要です。新氏の目標達成率の高さからも、明確な目標設定と継続的な努力の価値がうかがえます。組織内でこのプロセスを取り入れることで、従業員のモチベーションの向上とともに、組織全体のパフォーマンス向上を目指すことができます。
逆境を乗り越える力
新氏の経験から学ぶべきもう一つの重要な教訓は、逆境を乗り越える力の育成です。組織においても、変化や困難は避けて通れないものです。従業員が逆境に直面した際に、前向きに取り組み、挑戦から学び成長する姿勢を持つことができれば、組織全体のレジリエンスが強化されます。リーダーシップの育成においても、このような姿勢を示し、他の従業員を励ますことができるリーダーの存在は、組織にとって非常に価値があります。
まとめ
新氏の「コツコツカツコツ」という姿勢と彼の成功の物語は、人事管理の観点から見ると、従業員の自己成長、目標設定のプロセス、そして逆境を乗り越える力の育成に関する重要な洞察を提供します。これらの要素を組織内の人事戦略に組み込むことで、組織はその競争力を維持し、持続可能な成長を達成することができるでしょう。
読書を通じた精神的な滋養を得ることの重要性を象徴しています。柔らかい朝の光が窓から注ぎ込む穏やかな書斎の中で、一人の人物が本に没頭しています。机の一方には健康的な朝食が、もう一方には積み重ねられた本が置かれており、身体と心の両方に栄養を与えることの大切さを表しています。画像からは、献身、静けさ、そして絶え間ない自己改善への追求が感じられます。この温かみとインスピレーションを感じさせる柔らかな画風は、視覚的にも心を豊かにしてくれます。
1日1話、「生き方」のバイブルとなるような滋味に富む感動実話を中心に365篇収録されています。素晴らしい書籍です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?