見出し画像

複業を少しずつ始めます

複業で続けていたエンジニアを3月で辞め、パン屋に注力すると宣言して数ヶ月。また複業を始めようと考えている。今度は雇われではなく、自分だけ。フリーランス。

パン屋に注力してやりたかったことは全くと言っていいほどできていないのだが、今やれることがあるのでは?という考えがよぎり、少しずつ始めてみることにした。

やりたいのは、個人店や小規模な事業をされている方向けのインターネット周りの何でも屋。
メインはウェブサイトやECサイトの作成だが、そもそも何がしたくてウェブサイトが必要と考えているのか、それは本当に必要なのかというようなコンサルのようなことから、SNS運用のアドバイスや、パソコン操作のレクチャーなどのサラッとしたことまで。
今の時代に需要があるのかと言われれば、ほぼないと思う。調べればわかることが大半だし、今やウェブサイトもコードが書けなくたってできる。
ただ、それができない方もいる。どうしたらいいかわからない。何から手をつけていいかわからない。そういう方が少なからずいるので、主にその方たち向けに、私が少しでも役に立てればと考え、始めようとしている。

事業を始めようと考えたきっかけは、農産物を扱う店舗を経営されている方が、ウェブサイトを作ったはいいが、更新ができないというのを聞いたことに始まる。
店舗での直販だけでは、今後ますます経営は厳しくなる。そのため、ウェブサイト制作会社に依頼し、古くなったホームページのリニューアルとECサイトを作ったと。
しかし、こんなサイトでは誰も買ってくれないよと姪っ子さんに言われてしまったそう。そして更に悲惨なのは、更新ができないこと。新しい商品を載せたり、商品や店について追記、修正をしたくても、それを自分たちではできない。やり方がわからない。制作会社は作って納品するところまでだから、そこから先はノータッチとのこと。作るときも、言葉や色々なことが理解できず、はいはいと返事をしていたらこういうものができたと。

制作会社が全面的に悪いとは思わない。事業をするものとして勉強はするべきだし、曖昧なまま進めるのも理解できない。今後のことも考えて管理していけるように話をつけておくべきとは思う。制作会社も作ってと言われて作り、必要なときは確認もしていたのだから仕事はしている。
でも、良いものができたとは言えない。

ただ、これは自身にとって未知の分野だとこうなってしまう人は結構いるのでは?とも感じたのだ。全面的にお願い(丸投げ)した結果、期待通りではなかったが、どうしてとも言えない。わからないから。
その気持ちはわからないでもない、、なと。

この件について言えば、そもそもウェブサイトやECサイトを作ることは正解だったのかとも思う。あくまでもこれらは目的達成のための手段であって、SNSの方が合っていたかもしれないし、想定している客層次第では別の手段の方が良かったかもしれない。それよりも実店舗の方をなんとかした方が良いのでは、とも。
仮にサイトを作成することが正しかったとしても、作って終わりではない。そこへの導線が必要だし、日々の更新も必須だ。ECサイトを本気でやるなら実店舗の延長というよりは、2店舗目ぐらいの気持ちでやらないと上手く回らない。
そういうことを教えてくれる人が周りにいなかったのだと思う。聞く人がいない。あった方が良いということをどこかから聞いて、鵜呑みにし、とりあえず丸投げして作ってみた結果がコレ。

そういうことを聞く人、請け負う人、間に入ってやりとりする人。そんな人がいれば、こういう方を救えるのではと考えた。作るだけで終わらせない、作る必要性やその前後までケアする人。作る人だって作ったからには使って欲しいはず。お互いに不幸にならないよう、そのサポート、もしくは作る側として入れたら。
まだまだ曖昧だし、事業として成り立つのかという疑問も拭いきれない。

以前の私なら、時代についていけないならそれまで、という考えも少なからず持っていた。ただ、実際に身近で目の当たりにし、そういう方たちが多くいるであろう街で暮らしていると、目に見えて街が廃れていくのがわかる。シャッターが開かない店が増える。人が歩いていない。空き家が、雑草だらけの土地が増えていく。
そういう街で店をするものとして、このまま自分の店のことだけを考えていればいいかというと、それは違うとこの一年で考えるようになった。今、何もしないで放っておくことは、未来の自分を苦しめる気がした。
自分がこの街にできることはなんだろうか。パンを通じ魅力を発信し、訪れる人、暮らす人を増やすきっかけを生み出すと同時に、今ここにいる人たちと一緒に盛り上げていくのも必要なのではないか。

少なくとも、先に挙げた農作物を直販する店の経営者の方は、作り手と地域の方のことを考えて店を経営している。農協に頼るだけでは作り手がどんどん減っていると。それを打開するためには農家の方が安心して農作物を作れるように、収入の底上げができるように、仕入れて販売するだけではなく、独自にブランド化をして品質の向上を目指したり、他の地域と連携して認知を高めようともしている。
一方で、地域の方が各々で作った農作物を持ち込むこともできる。収入の足しにもなり、作る活力にもなり、交流の場にもなる。スーパーでさえ歩くと数十分かかるこの地域では、そういう店が生活を支えているともいえる。
アナログな部分や直接農家の方とやりとりするような部分は、経験を基に試行錯誤できるが、経験がない部分はそれができない。例えばそういう場所に対して、自分の経験か役に立てばと。

まずは、今できるところから始めようと思う。

読んでいただきありがとうございます。