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企業を応援する気持ちで株式投資をするという選択

「貯蓄から投資」まだまだ

家計の金融資産が過去最高の2,115兆円になりました。

岸田首相が今年の4月の経済財政諮問会議でも表明しました。
『2000兆円の家計金融資産を解放し、持続的成長に貢献する資産運用立国を実現する』
と。

2,000兆円を越えたのが21年。
この2年間で115兆円が増えたという計算になります。

現預金が約53%、株などの有価証券が10%強と、ここの比率は変わっていないのですが、この株式の部分の時価が上昇した結果です。

かといって、現預金は増えていないかというと、そんなことはなくて、現預金も増えています。

ということは、現預金(貯蓄)から投資へとシフトはしておらず、株も現金も両方増えているということになります。

株式投資という選択

我々国民としても、投資をしたいという気持ちはあるとは思うのです。
しかし、どうせやるならば損をしたくない、というところが正直な気持ちです。
誰だって、そうです。

しかし、投資をしなければお金は増やせない。
ではどうするか。

一つは、非課税枠を使った積立投資、いわゆるNISAです。
NISAは、投資信託も株式も購入できるのですが、注目されるのは積立投資枠である投資信託の方です。

ということで、今回は「逆張り」、株式投資にスポットを当ててみたいと思います。

ただ、株式投資は、一般的には難しいと思っている人が多いようですね。
確かに銘柄選定と言っても約4000社ある上場会社の中から、有望な銘柄を選ぶとなるとそれだけでうんざりしそうです。
4000社を隈無く見ようと思うと、もうそれだけで時間の浪費です。

では、株式投資をするには、一体何から手をつけていいのか、今回はそこにスポットを当てたいと思います。

人によっても違いはありますが、概ねの流れとしては以下の通りかなと思います。

①投資予算を決める
②気になる銘柄を決める
③業績、財務諸表を確認
④購入候補銘柄を絞る
⑤購入銘柄を決定

まずは、手元資金がどれぐらいあって、どの程度のお金を株式投資に回すのか(回せるのか)、を決める必要があります。
決して、全額を株式に、という考えはしないでください。
あくまでも、分散投資が基本です。
投資信託、現金、金(ゴールド)、株式というように、投資の種類を分散させましょう。

銘柄選択の基本

その上で、銘柄選定に入っていきます。
が、ここで知っておいて欲しいことがあります。

それは、ここでは、長期投資に適した選定方法で「ファンダメンタル分析」と呼ばれるものになります。
短期、デイトレードをしたいと言う人は、チャート分析を中心とした「テクニカル分析」が主流ですので、お間違いなく願います。
そしてもう1つ、株価が確実に上昇する銘柄を当てるのは、プロの投資家でも困難である、ということです。

ということで、ここではこのように考えてみてはいかがでしょうか。
業界やその会社が営む事業内容を理解している会社の銘柄をピックアップすることから始めるのです。
上がるとか下がるとか、そういう観点はここでは捨てておきましょう。
要は「知っている」、「好きな」会社を選ぶのです。

こう選ぶことで「応援」する気持ちが芽生え、長期に保有することができるきっかけともなります。

かの投資の神様ウォーレン・バフェット氏も、今年の4月に来日された際、投資対象の企業について、「事業内容が分かりやすい・理解できること」と、言っていたのを覚えています。

分かりやすい例で言うと、普段いつも買い物をしている流通や小売業のスーパー、よく食べに行く外食産業のレストランや居酒屋、出張や旅行などでお世話になる交通業の電車や航空など、自分がよく分かることがポイントです。

会社の「数字」を見る

ある程度ピックアップできたら、それらの会社の業績を調べてみましょう。
ここはとても大事です。
数字は苦手、と避けて通ると、リスクを高めてしまうことにもなりかねません。
いくら知っている会社だからといって、売れていない、業績が悪い会社を選んでしまっては、株価上昇の可能性がある会社を選択するチャンスを自ら潰してしまうことになります。
勇気を持って、会社四季報や証券会社ウェブサイトで銘柄の情報を開いて見てみましょう。

財務諸表ではいろいろな見方がありますが、代表的なポイントは、1.売上が伸びているか(年10~20%伸びていることが理想)、2.自己資本比率が高いか(40%程度が目安とされている)、3.営業キャッシュフロー(赤字があれば要注意)などです。

また、株価の方のポイントは以下の3つです。
1.時価総額(300~1000億円ぐらいがいいとされています)、2.PBR:株価純資産倍率(1倍以下が割安)、3.PER:株価収益率(30倍以上などあまりにも高いと割高)、などです。

あくまでも総合的に見て、総合的に判断することが必要です。
慣れるには、勉強が必要ですし、時間も、お金も必要です。
筆者も、一時は毎日100銘柄以上のチャートや財務諸表を見てきました。

もし、少しでも疑問や不安「大丈夫かな〜」と感じた銘柄は「今はタイミングではない」と判断することが良いでしょう。

そして一旦保有したら、日々の株価上昇は気にせず「気長に待つ」ことが原則です。

株式投資は、お金や経済、金融の知識が総合的に身に付くと同時に、メンタルも強くなる、一挙両得な投資方法でもあります。

もし株式投資を学びたい方は直接メッセージください。

参考
9/23日本経済新聞「成長株、銘柄選びの基本」より
#株式投資 #金融#経済

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