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長期運用するならば・・・

分配金は美味しい?

「分配金」と聞くと、なんだか素敵な言葉に聞こえます。
なんせ収益が分配されるのですから。
だけど、ここで注意が必要です。
もしあなたが「長期運用」を目指しているのであれば、分配金が出される投資信託は選ばない方が良いでしょう。というよりも選ばないでください。
何故ならば、分配金を出すことで、元本やせっかく貯まった運用益が取り崩され、複利の効果を消し去ることになるからです。

投資信託の分配金は、大きく2種類があります。
それは「普通分配金」と「特別分配金」です。
共通していることは、決算時の収益の出来いかんによって分配金が出るということです。

「普通分配金」は、分配金の原資は運用益です。
この分配金は課税対象となります。

一方「特別分配金」は、分配金の原資は「元本」です。
こちらは非課税です。

分配金のデメリット

こう見ると、特別分配金の方が非課税であるということでお得な気がします。
しかし、特別分配金が続く場合は、運用が上手く行っていない可能性がありますのでご注意ください。
高いリスクを冒して分配する原資を確保し、元本を取り崩しているケースもあります。

では長期運用を目指す場合は何を選べば良いでしょうか。
一番オーソドックスなのは、インデックス型の投資信託です。
インデックス型の投資信託は、日経平均やTOPIXといった株価指数に連動した運用成績を目指すもので、その運用手法はパッシブ運用とも呼ばれます。

冒頭で「複利」について触れました。
「複利」とは、運用で発生した利益が元本に組み入れられ、その元本+利益に対して金利が付くということで、利益が利益を生む増え方です。
複利に対して単利というものがありますが、こちらはあくまでも元本に対してのみ金利がつくものです。

そしてインデックス型の投資信託で得た運用益は、再投資するのが原則です。
そしてまた複利で回していき、さらに利益を増やしていく。
これが長期投資の醍醐味です。

もちろん分配金が出る投資信託を否定するものではありません。
大事なことは、目的に応じて投資信託を選び分けることです。

ちなみに来年から始まる新NISAの「成長投資枠」の投資信託では、長期投資には向かないものとして、毎月分配型のものは選択できないようになっています。

参考
日本経済新聞 7/1『元本か利益か、原資を確認 投資信託の分配金』
#経済 #投資 #投資信託 #株式投資

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