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ビジネスで要点を伝えるにはPREPAを活用

時代や環境の変化のタイミングではもちろん、日常においてもリーダーはどんなメッセージを発するのかが注目されます。リーダーとは単に組織の長ということだけでなく影響力を与える人です。

この近年までのマスメディア優位の時代ではなく、SNSという情報発信ツールをひとりひとりが手に入れることができました。このお陰でいつでも誰でもなんでも発信できる時代です。スモールビジネスの事業家であってもマーケットに対して情報を発信できる時代になりました。

単に軍旗を守らせるだけならば、たいした能力は必要でない。
そして、それだけでは多数の人間の集合体である軍隊を、手中に収めることはできない。
むやみと懲罰で臨よりも、彼らに向かって説得したり鼓舞したりするほうが、効果は大きいものである。
それゆえ、自分の思うところを充分に伝えることのできる、話術の力が必要とされるのだ。ただしわたしには、作戦上のことまで打ち明けよ、と言っているのではない。作戦上の細かいことは、兵士は知らないでいるほうが有効である。
マキアベリ 戦略論 マキアベリ語録より


支配者と被支配者の関係が変わることを革命と言いますが「情報革命」とはまさに情報を発信する主体者が大手マスメディアや政治家だけでなく一般の国民の手に移ったと言えます。

リーダーは伝える力が求められます。伝える内容だけでなく伝え方で人々を熱狂させたり、間違えるとアンチにしたりすることになります。

困難な時や転換点の時こそ、リーダーが何を発するかよりもどう伝えるかの方が重要でしょう。各論はリーダーに任せるから信頼してついていくから自信のあるリーダーに安心して任せるということになるのでしょう。

その様な強いリーダーはその時代の空気に合わせることができているのも注目に値します。他の時代からみれば、世の中がなぜその様な方向になったのか、わからない様なことも時代背景を考えればうなづけることがあります。

ビジネスの場や会義の席上などでも、その場や流れの空気感をしっかり掴んで発信することが大切ですし。その流れをあえて作っておき満を辞してから発言する、熟していない場で違う空気の発言で流れや方向性が変わるだけの力があればいいですが。普通のひとはそうはなりません。

例えば、新たに新規ビジネスをしようと数名で意思決定する場合。意思決定を行う構成メンバー(例えば取締役会や経営会議)が十分な理解や流れができていないままに提案してもうまくいかない。ということがほとんどです。得たいの知れないこと、イメージできないことに責任は取れないからです。

一方、痛みがあったり目の前に危険がある場合、目の前に利益がある場合は意思決定しやすいでしょう。しかし、それがなかなか見えないときには行動に移せません。リーダーは危機意識を認識してもらい、未来の輝かしい姿を見せる必要があります。

先に変化しなければ先に進まなければどうなるのかということを見せる必要があります。このプロジェクトをすることで、どんな痛みが回避できて輝かしい未来があるのかということです。

1964年(昭和39)東京オリンピックには所得倍増計画の池田勇人元総理大臣。国民の所得を2倍にするとわかりやすく発言し高度経済成長へオリンピック景気を実感する高揚感を作ったそうです。



有名人でなくても人を動かす力をもっている素晴らしい方に出くわすことがあります。経営者の集まりであるロータリークラブや倫理法人会に参加していて、場の空気を変える聴衆を惹きつける力を持つスピーカーの方にお会いすることがあります。その方はスピーチのプロではありません。単に甲高い声でまくし立てているのでも、スピーチのテクニックを使うのでもありませんが。多くの聴衆に感動を与えているのです。

何が違うのかというと、一言で言えばその場の空気に合わせた共感を得ているということです。その会のリズムや雰囲気に合わせているということ。流れにうまく乗っているということになります。一方、場の空気を変えれる人はやはり落語家さんや芸能人の方など技術力のある人でないと難しいのではないでしょうか。

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スピーチのプロでなくても、聴衆の支持を得られる方法。まとめてみました。ある程度のポジションになると不意にスピーチや乾杯の挨拶など求められることがあります。いつでも準備できておくといいですね。

1、スピーチを事前に求められたら、そこはどの様な場なのか。どんな人が参加しているのか事前にリサーチしておく。事前に求められなくても、もしスピーチを求められたら何をどう話すのか考えておくのも練習になります。

2、その会の雰囲気、リズム感を把握しておく。賑やかなスピード感ある場所なのか、落ち着いた場所なのかで話すトーンも変わります。郷に入っては郷に従うその環境で一番の人を演じます。

3、スピーチするときに、マイクに立つ時の第一声を決めておく。田中角栄氏は「みなさん!」からスタート。リズムが作れます。



4、冒頭で会の主催者や会の趣旨について賛辞や賛同の意を述べます。これをすることで、主催者側やスタッフが自分の味方だと安堵します。何を言われるかわからない空気が一変し味方を得ることができます。

5、自分より前にプレゼンをしていた方がいたとすれば、良いところを「拾い」承認をして自分なりの感想を述べると尚更いい空気を作れます。

6、ここで初めて自分の主張や伝えたいことを言うことになります。シンプルなPREP法やPREPA法という方法を使うと話が整理しやすいです。
 P point     結論を先に言う 私はこう思います。これを伝えたいのです。
 R reason   理由 なぜならば〜
 E example   例えば 例え話や例をだす。3つあると理想。
 P point        最後にまたまとめの結論
 A action      行動の要請 聴衆に行動を促す

7、どんなキーワードを言えば理想か考えておく
もし、取材されているとして30秒に切り取られるとしたら、どこの何を切り取られるのかを意識してキーワードを繰り返します。

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自分の主張だけ話をして散らかしっぱなしで帰る人がいますが、その場に参加する人、会の主催者への賛辞を行うことで味方につけることができます。

ビジネスの現場でもたった一言で流れが変わるということがあります。リーダーとして発するメッセージの機会を有効にしたいですね。

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