2023年9月8日の深夜、日本時間の9日午前7時すぎ、モロッコ中部のマラケシュから70キロほど離れた内陸部を震源とする、M6.8の地震がありました。この地震で、世界文化遺産に登録されているマラケシュの旧市街で建物が倒壊するなど、大きな被害が出ています。今朝の情報では死亡は1037人でしたが、最新の情報では2012人が死亡し、2059人がけがをしたと伝えられています。
アメリカ地質調査所(USGS)によると、地震は現地時間午後11時11分に発生し、震源の震央はマラケシュの南約70kmのアトラス山脈の山中で、深さは18.5kmです。この地域での大きな地震は珍しいようですが、地中海はヨーロッパプレートとアフリカプレートの境界に位置しているので、地震が起こっても不思議ではありません。
地中海周辺のプレートテクトニクスについて調べていたら、12年前のナショナルジオグラフィックの面白い記事を見つけました。この記事では、これまでとは逆にヨーロッパプレートがアフリカプレートに沈み込んでいる可能性があることを示しています。ただし、この記事が書かれた時点では、研究者たちは懐疑的なようです。
私はプレートテクトニクスの専門でもないし、地震の専門ではありませんので、詳しいことはよくわかりません。もしヨーロッパプレートがアフリカプレートに沈み込んでいると仮定すれば、アフリカ側で地震が起きやすいことは、地学の教科書的な知識からも類推することは出来ます。
モロッコの山岳地方は、これから朝晩寒くなるそうです。これからは住む場所を失った生存者への支援が必要でしょう。