偉人の名言#4 マイケル・ファラデー
"さらに試行せよ。何が可能かを知るために”
一番好きな偉人は誰かと聞かれれば、私ならマイケル・ファラデーと即答します。マイケル・ファラデー(Michael Faraday)は、イギリスの科学者で、電磁気学および電気化学の分野での貢献で知られています。その業績は、静電容量の単位F(ファラド)に残されているし、1モルの電子の電荷に相当するファラデー定数にもその名を残しています。また、磁束の変化の割合と誘導起電力は比例するというファラデーの電磁誘導の法則は、電磁気学ではあまりにも有名です。ファラデーは、独創的な発想力で次々と成果を出していきました。電磁誘導の他にも、反磁性、電気分解の法則などを発見しています。さらに、磁性が光線に影響を与えるファラデー効果(磁気旋光)も発見しています。
ファラデーは貧しい家庭に生まれたため、小学校も中退という教育しか受けていません。しかし。運命の悪戯によって、ファラデーは高名な科学者であるデービーの実験助手になります。デービー自身も立派な科学者ですが、ファラデーがあまりにもすごいので、”デービー最大の発見はファラデーを見出したことだ”と言われるまでになりました。プライドの高いデービーはこれが気に入らず、ファラデーの邪魔をしたりします。そのため、ファラデーはデービーが亡くなるまで電磁気学の研究を一時期やめざるを得なかったほどでした。男性の嫉妬も怖いですね^^。
ファラデーは数学的な素養はありませんでしたが、実験の結果から電磁場の基礎理論を確立します。その理論は、後にマクスウェルがマクスウェル方程式に発展させました。あまり知られていませんが、ファラデーとマクスウェルは文通をしていました。このやりとりが、マクスウェルに”場”の発想を与えました。
ファラデーの公開実験も大人気でした。”ろうそくの科学”は、私も読んだことがありますが、科学をわかりやすく説明した古典の名作です。ファラデーは電気実験の後で、ご婦人から「電気は何の役に立つのでしょうか?」と聞かれたときに、「生まれたての赤ちゃんが何の役に立つか、誰がわかるでしょうか」と答えたり、同じ質問を政治家がした時には、「電気なしには暮らせない世の中が来ます。あなた方はきっと電気に税金をかけるでしょう」と答えたりしています。
アインシュタインは、家の壁にファラデー、ニュートン、マクスウェルの肖像を貼っていたそうです。アインシュタインもファラデーを尊敬していたんですね。
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